【漢詩の楽しみ】金陵圖(金陵の図)

詩に云う。長江に降る春雨は細やかで、岸辺の草はどこまでも同じように広がっている。六朝時代の栄華は夢のごとく消え、今はただ鳥が空しく鳴くのみ。無情の最たるものは、この台城にある柳だろう。昔と変わらぬ柔らかな芽を吹いた柳が、十里もつづく堤防の上に、雨に煙りながら並んでいる。
2019/04/20