クレムリン「核兵器開発で他国に勝る」、先週にはロケット爆発事故

2019/08/14
更新: 2019/08/14

[モスクワ 13日 ロイター] – ロシア大統領府(クレムリン)は13日、最新鋭の核兵器開発で他国に勝っているとの見方を示した。ロシア北部では先週、ロケットエンジンの爆発事故が発生し、放射線レベルの一時的に上昇した。

ロシア北部アルハンゲリスク州の軍の実験場で8日、ロケットエンジンが爆発。ロシア国営原子力企業ロスアトムは爆発により少なくとも5人が死亡し、3人が負傷したと発表した。

トランプ米大統領はツイッターへの投稿で12日、爆発事故はロシアの原子力推進式巡航ミサイル「9M730ブレベストニク」の実験中に発生したと示唆した上で、事故から「学ぶ点は多い」と指摘。米国も「同様の、しかし一段と進んだ技術」を持っているとしたほか、施設周辺のみならず、広範囲の大気状態についてロシア国民を心配させており、「良くない」状況だとした。

ロシア大統領府のペスコフ報道官はトランプ氏のコメントに関する質問に対し、核兵器開発においてロシアが最前線にあると言及。「核兵器開発に関するロシアの技術は他国が現時点で到達している水準を大幅に上回っており、かつ唯一無二のものであることをプーチン大統領は繰り返し述べている」とした。

現地報道によると、アルハンゲリスク州ニョノクサ周辺の住民に爆発事故の後処理作業中の一時的な避難勧告が出されたが、その後、取り消された。

タス通信によると、水文気象環境監視局が13日、近隣のセベロドビンスク市の放射線量が最大16倍上昇したと明かしたほか、事故の犠牲者を治療した衛生兵が検診のためにモスクワに送られた上、事故に関する秘密保持契約を結ばされたという。

Reuters
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