中共肺炎

中共ウイルス 陽性反応がぶり返す理由

中共ウイルス(新型コロナウイルス)にかかった大阪の女性が治療を経て退院後、再び陽性反応が出たとの報道があった。中国でも同じ症例が報告されている。多くの人は「新型コロナウイルスを治癒してもまた再発してしまう」と心配している。

通常、感染症が治癒した後は、体内のウイルス量はすでに低いレベルにまで低下している。また多くの感染者は、一回感染したら体内に「抗体」ができ、二回目の感染は起きにくいはずだ。中共ウイルスの場合、一部の患者には再び「陽性反応」が表れている。どんな原因が考えられるのだろうか?

抗体によるバリアは人とウイルスによって異なる

一回感染すると、通常抗体が作られるが、体内にいる時間とその効果は一人ひとりの置かれた状況によって異なる。ワクチンに例えると、高い効果を得られる人もいる一方、体の弱い人はそれほどの効果を得られず、抗体を生み出す量も少ない可能性がある。

また、ウイルスの種類によって生じる抗体の持続時間にも違いがある。

通常、感染症に一回り患すると、抗体は作られる。しかし中共ウイルスの場合、抗体が作られているのか、その効果がいつまで持つのか、これを解明するにはさらに多くの症例を研究する必要がある。

陽性反応と体内のウイルス量の変化には関係がある

中共ウイルスが蔓延してから、核酸検査(PCR)で陰性と出ても、のちに感染が確認されたという症例が多く報道されている。検出率は低いようだ。今のところはっきりしているのは、陽性が出たら、それは体内にウイルスを多く持っているということだ。陰性が出ても、体内にウイルスが存在しないということではない。検出率と患者の体内のウイルス量には関係がある。

微生物学博士で、アメリカの前ウォルター・リード陸軍研究所のウイルス系実験室主任のショーン・リン(Sean Lin)氏によると、「ウイルスに感染後、ウイルスに体が免疫反応を示している間では、体内のウイルス量は常に変化する」

患者の免疫力が高いときに、体内のウイルスの一部を取り除くことで、ウイルス量は減少する。その時患者の体から十分な量のウイルスを検出することはできない。それで核酸検査で陰性と出ることがあっても、少量のウイルスはまだ体内にいることになる。

「その後、免疫力が低下すれば、ウイルスはまた爆発的に増加するだろう」とリン氏は言う。「ウイルスが再び免疫システムによる保護を突破した場合、ウイルス量はまた元の状態に戻り、検査で陽性反応が出ることになる。これはよくある現象だ」

症状は繰り返される場合がある

注意しなければならないのは、治癒したと言うと、普通、症状がなくなるということを意味し、患者の体内のウイルスが完全になくなったということではない、ということだ。ただウイルスの量が症状に表れないレベルまで低下したことを示している。

治癒すれば、患者はもう危険ではないだろうと思いがちだ。もし免疫力に打ち勝つほどウイルスの量がまた上昇すれば、陽性反応が検出される可能性がある。さらに患者の免疫力がすでに以前のウイルスとの戦いでたくさん消耗したため、患者の病状は重症化しやすくなるとリン氏は指摘する。

「ときには症状は繰り返されるのだ」

現在、中共ウイルスについての研究はまだ始まったばかりだ。ウイルスは人体でどのような病理変化を引き起こしているのか、治癒患者はどのようにウイルスを完全に克服したのかについて、今後の研究を進めていく必要があるとリン氏は述べた。

 

(大紀元日本ウェブ編集部)