[30日 ロイター] – 米バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)・グローバル・リサーチは2020年と21年の原油価格見通しを下方修正すると同時に、北海ブレント先物と米WTI先物がともに4月は1バレル=20ドルを下回る水準で推移するとの見方を示した。
バンカメ・グローバル・リサーチは27日付のレポートで、今年の平均価格は北海ブレント先物<LCOc1>が1バレル=37ドル、米WTI原油先物<CLc1>が32ドルになると予想。来年は北海ブレント先物が45ドル、米WTI原油先物が42ドルになるとした。
その上で、「原油需要は大半が輸送用の燃料に依存しているが、経済活動が世界的に停止する中、世界的な石油消費はかつてない規模の打撃を受ける」と指摘。世界的な原油消費は第2・四半期は日量1200万バレル減少し、通年では平均日量450万バレル減少すると基調的に予測しているとし、四半期ベースでの世界原油消費の落ち込みは過去最大となるとの見方を示した。
新型コロナウイルス感染拡大による需要の落ち込みに加え、サウジアラビアとロシアの価格戦争による供給過剰で相場が圧迫される中、原油先物は30日の取引で急落。北海ブレント先物は一時2002年11月以来の安値となる23.03ドルを付けた。
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