四肢を失った10歳の男の子:元気にグラウンドを駆け回る

【大紀元日本12月3日】マイケルくんはスポーツを愛し、強い精神力を持ち合わせた10歳の男の子。不幸にも2年前、病気が原因で四肢を失ったが、今でも引き続きアメリカン・フットボール球場を元気よく駆け回っている。ヘラルド・サン紙が報道した。

マイケル・ストルゼンバーグくん(Michael Stolzenberg)は、父親のキースさん(Keith)と母親のローラさん(Laura)、そして2人の兄と一緒に米フロリダ州のウェストン(Weston)に在住している。彼は四肢を切断される前、アメリカン・フットボールのクオーターバックを務め、たくさんの試合に参加していた。

 悪夢の始まり

2008年夏、マイケルくんはおへその近くを虫に刺され、悪性のインフルエンザを患った。病院に運ばれたマイケルくんは数日内に回復するはずだったが、病状は一転。彼は感染性のショック状態に陥った。呼吸が止まり、体が硬直する症状が現れたため、医師は直ちに彼に呼吸器を取り付けた。担当の医師は、「もし1、2時間手当てが遅れたら、マイケルは死んでいただろう」と話す。

マイケルくんは、非常にまれな免疫系の疾病、慢性肉芽腫症(chronic granulomatous)にかかっていた。この病気の治療法はほとんどなく、昏睡状態だったマイケルくんは酸素の吸入がやっとという状態だった。呼吸の負担を減らすために、医師はやむなくマイケルくんの四肢を切断した。

他人を思いやる心

数ヶ月間の調整を経て、マイケルくんの体力と精神力は少しずつ回復した。マイケルくんが小学校に戻った最初の日、心配した母親のローラさんは、「今日学校にしばらく振りに戻ってみて、どうだった?」と聞いた。マイケルくんは、「とてもすばらしい一日だった。おまけに、今日は宿題がなかったよ」と茶目っ気たっぷりに答えたという。

マイケルくんは過去を振り返ることはしない。彼の両親が車を障害者専用の駐車場に停めると、彼はローラさんに「障害者用の駐車場は、本当の障害者に譲って」と言ったという。

また、マイケルくんは教会の活動で、恵まれない子供たちのために募金している。「食べるものも、おもちゃも、住む場所もない子供たちがたくさんいるんだ」と両親に語ったという。

父親のキースさんは、「球場では、全力で頑張って、ネバー・ギブアップの精神でプレーすることを学ぶ。これが、マイケルがすべてを乗り越えることができた理由だと思う」と話す。

母親のローラさんは、誇らしげに「彼は戦士よ」と語った。

(翻訳編集・平凡)