大紀元時報

海底の「ミステリーサークル」 たった10秒のため7日間徹夜で創作

2019年11月20日 11時18分
(Photo credit should read TARIK TINAZAY/AFP via Getty Images)
(Photo credit should read TARIK TINAZAY/AFP via Getty Images)

BBCの自然ドキュメンタリーはこのほど、美しい海中の神秘を捉えた映像を公開した。クローズアップになったフグの主人公は、見た目はこれといった特徴はない小型のフグだが、その小さな身体からは考えられないほど、海底に美しい芸術作品を創造する。それも、彼の子孫のためにだ。

アマミホシゾラフグは、メスの注意をひくため、海底の適切な場所を選定し、創作計画を立てる。明らかに、彼の中ではすでに青写真ができ上がっているようだ。

オスフグは砂を集め、海底をかき回す。使える道具は唯一、彼のひれだけ。力を込めてむなびれとはらびれを動かし、大量の砂を巻き上げる。行ったり来たりして、一生懸命作業を続ける。また、細心の注意を払って敷地内の平らな部分の貝殻を一つ一つくわえて運び出す。しかしこれは捨てるのではなく、彼の建築物を装飾するために使うのだ。

(silentapproval , Pixabay)

いったん仕事を始めると止まることなく、不眠不休で1日24時間、7日間連続で作り続けなければならない。さもないと水流が彼の作品を壊してしまうからだ。ついに完成すると、フグは最後の整理と検査を行い、作品を完璧なものにする。

最も早くこれを発見したのは、日本の海中カメラマン、大方洋二氏である。彼は海底に奇妙で不思議な模様を発見、そこには左右対称で、円の中心から円周に向かって放射状の線が伸びる幾何学模様が描かれていた。「海底のミステリーサークル」と彼は想像したが、その後の調査と科学者の裏付けにより、この巨大な海底のミステリーサークルはオスフグが作った、メスの産卵床だということがわかった。

オスフグが自分の大きさの20倍ものミステリーサークルを作り上げるのは、ひとえに子孫を残すためだ。これは緻密に設計された洞穴住居で、放射状に線が入った円は潮の流れを引き込み、砂を「洞穴住居」の中心にまで流し込む。中央から円周へ放射状に延びる堤防と溝は、メスフグが産みつけた卵を無事に成長させるためのものだった。

ようやく苦労が報われる時が来た。作品が見る目のあるメスフグをひきつけたのだ。メスはこの美しい傑作を気に入り、オスはめでたく彼女を射止めることができた。オスフグが7日間、168時間も働き続けて待っていたのは、この10秒にも満たない繁殖の過程だった。メスフグは産卵を終えると、振り返りもしないで去ってしまう。オスフグはその場にとどまり、引き続き彼の使命を果たすべく努力する。孵化するまで、卵を守り続けるのである。

妊娠・出産を一手に引き受けるタツオノオトシゴパパ

(Florin DUMITRESCU, Wikimedia commons)

アメリカ・テキサス州のA&M大学でヨウジウオ科の生物を専門に研究している生物学者Adam Jones氏は、タツノオトシゴ、ヨウジウオなどのヨウジウオ科の魚はほぼすべて、オスが妊娠すると話す。

オスのタツノオトシゴがどうやって妊娠・出産するのか?

実は、オスのタツノオトシゴの妊娠の方法はメスと同じわけではない!

互いを気に入った2匹のタツノオトシゴが、夫婦になるべく長い求愛のダンスを踊り始める。尾を絡ませ合ったりもするが、これは決してロマンチックな意味ではない。Jones氏によれば、「このようにするのは、このオスが子供の父親にふさわしいかどうか、メスのタツノオトシゴがオスの体の状態を調べている」のだ。

ダンスをしながら何度も確かめた後、ついにメスはオスの育児嚢に卵を産み付け、卵は育児嚢の中に付着する。「卵」を受け取った後、オスは精液を海中に放出し、精子はまるで目があるかのように、狙いを定めてあっという間にオスの育児嚢の中に入っていく。科学者は今なお、どうしてこのような事が可能なのか明らかにできていない。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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