見方を変えれば今が宝物になる(mogoon/Pixabay)

<子育て>食卓や床に散らかる食べかす、ソファーについた接着剤...見方を変えれば「宝物」

パンくずなどで散らかった食卓と床、ソファーには工作の接着剤がへばりつき、たくさんの着替えで山盛りの洗濯物ー。小さいお子さんを育てるご家庭は、こうした日常を送っておられるのではないでしょうか。

でも「状況の捉え方を変えることで、経験を変えることができる」と言われたら、どう思いますか? 物事に対する「見方」は、普段は気づきにくいものですが、人生において、この「見方」の変化はかなり効果を発揮するものなのです。

こうした見方の変化は子育てに限りません。例えば、ある人が他の人の言葉を聞いて、傷つき、ストレスを感じ、怒りを感じるかもしれません。一方で別の人は、同じ言葉を聞いて、相手への思いやりや愛さえも感じるかもしれません。どちらが正しいとか間違っているとかではなく、世界に対する見方が違うだけです。

この「見方」を「フレーミング」と言います。フレーミングは普段、無意識に選択していますが、これを意識的に違う見方をすることを「リフレーミング」と言います。私たちの人生は、フレームにより形作られます。そして、私たちは通常、フレームを意識して選択することはなく、無意識に選択しているのです。

世界を見るレンズには多くの種類があり、そのレンズを通して感じたことを組み立てることで、物事の意味を決めています。そのレンズに意識を向けることで、違う選択をすることができるようになるのです。

「私はこの状況をどのように見ているのだろうか?」
「どんな考え方をすれば、この仕事や状況を避けることができるだろうか?」
「どのようなレンズを使えば、違う人生経験を味わえるのだろうか?」

ここで、日々3人の子供たちの世話に追われ、心身ともに疲れていたモリーさんがリフレーミングを活用して、日常の中に美しさを見出し、目の前の景色を変えたお話をご紹介します。

いつものように、食器を洗い、床に落ちた汚れた靴下を拾い、キッチンテーブルにこびりついた接着剤をこすり取り、床に散らばったパンくずを片付けることから、モリーさんの一日が始まります。

3人の子供たちの世話をしていると、いつまでたっても終わらないような気がしてきます。どの部屋に入っても、片付けなければならないものが目につくのです。

「なぜうちの子は、捨てたおもちゃをキッチンの床の真ん中に置いていくのだろう」「どうしてパンくずをまき散らさずに、普通に食べることができないのだろう」といった考えが常に頭に浮かびます。

最近になってモリーさんは気づきました。どんなに掃除の習慣や、家事の一覧表を作ったとしても、子供はそのままなのです。子供は汚したり、散らかしたり、パンくずを落としたりします。母親は洗濯したり、掃除したりする生活が続くのです。

そこでモリーさんは自分自身に問いかけます。「子育ての時期に、どうやって喜びを見出せばよいだろう?」

モリーさんは、これらの仕事を単に平凡で疲れるだけのものではないと考える方法があることに気づきます。日常の美しさに気づくことができれば、延々と続く家事を乗り越え、これが子育てや家事に必要な努力だと思うことができるはずだと。

モリーさんは見方を変えてみることにしました。「私は子育ての日々を、小さな子供たちだけがもたらす美しい瞬間に浸って過ごしたい。家の中が生活、騒音、混乱、パンくずで溢れていることに感謝したい。その場では美しいと感じられないかもしれないけど、見方を変えると、本当に美しいことが起きているのがわかるはず」

親としての義務に圧倒され、負担を感じてしまうことはよくあります。しかし、モリーさんはそのような状況に陥ることなく、この瞬間を「小さな不完全な贈り物」として、次のようにリフレーミングすることにしました。

1.皿洗い:一日に何度も家族で集まって、おいしい食事を共にする機会の副産物
2.服の汚れ:外に出て土を掘り、泥だらけの水たまりに飛び込んで、人生のあらゆる冒険を楽しむ子供たち
3.掃除機をかける:スナック菓子の破片や落ち葉、クレヨンの包み紙の切れ端は、家の中で創造性や遊びを促す生活をしている証拠
4.窓の指紋:窓についた何十もの汚れや指紋は、3組の小さな指が活発に動き、家の中を跳ね回っていることを思い出させてくれる
5.トイレの片付け:学習は常に行われており、失敗は新しい技術を身につけるための健全な手段。アクシデントの時には親切にし、人は誰でも時々失敗するものだということを子供に知ってもらう機会
6.カウンターや床の食べこぼし:食べこぼしは、自立心が徐々に芽生えてくる新しい成功への通過地点
7.山盛りの洗濯物:子供たちは活発で、人生に好奇心を持っている。毎日何度も服を着替えるのは、それぞれの個性や意見を反映しているのだ
8.ソファーのクッションを直す:彼らの体から溢れ出る無限のエネルギーは、賞賛に値するもの。ソファーからクッションの上に飛び降りるという単純な喜びは、彼らが創造性を発揮して学習する方法の一つ
9.冷蔵庫の中を常に補充する:毎日エネルギーを使うため食欲が尽きないのは、成長期の子どもたちが健康である証
10.おもちゃを拾う:子供たちは一日中、楽しみながら想像力を駆使して学び、成長している。思春期や大人になると消えてしまう子供時代の無邪気さは期間限定の贈り物

これらの事はどれも終わりがないように思えますが、モリーさんは自分の見方を変えて、望ましくない役割を寛大に受け入れる親になるにはどうしたらよいかを考えるようにしました。モリーさんは、愛する人たちと一緒に人生を送りたい、そして、ありふれた雑用に心を支配されたり、人生のこの時期を恨んだりしたくなかったのです。

モリーさんはリフレーミングをしてみて、こう思うようになったと言います。「いつか子供たちが巣立っていった時、これらの日々が宝物だったと心から思うでしょう。私は、親としてのこの時期をただ過ぎ去るだけのものにしたくはありません。子供たちを育てる機会に心から感謝し、毎日の仕事を人生の美しさを思い出させてくれるものと考えたいのです」

リフレーミングは、今すぐ、誰にでもできる人生を変える方法の一つです。心の重荷になっている物事に対し、今と違う見方ができれば、人生が少し変わって見えるかもしれません。