スペイン南西部の巨石墓から、5千年前のものと思われる非常に精巧な水晶製の短剣を含む、複数の水晶製の武器が発見された。考古学者たちは、当時のエリート層たちが「神秘的な力」を得ることを目的に使用していたのではないかと考えている。写真はイメージ画像です(Shutterstock)

先史文化か?スペインで5千年前の精巧な水晶製の短剣が発見

スペインの科学者たちは、スペイン南西部の巨石墓から、5千年前のものと思われる非常に精巧な水晶製の短剣を含む、複数の水晶製の武器を発見しました。それらは非常に技術的に洗練されており、考古学者たちは、当時のエリート層たちが「神秘的な力」を得ることを目的に使用していたのではないかと考えています。

メディアの報道によると、グラナダ大学、セビーリャ大学、スペイン高等研究評議会の研究者が協力して、スペイン南西部のセビーリャ市街地にあるバレンシナの古代墳墓で発掘調査を行いました。

考古学者たちは、この全長43.5メートルの「モンテリリオのトロス」という巨石墓の中で、8つの場所に埋められた一連の水晶製の武器を発見しました。 この巨石墓は大きな岩板で作られた巨大な構造物で、直径4.5メートル以上の主室と副室につながる長さ39メートルの墓の通路があります。

考古学者たちは、2007年から2010年までこの遺跡で作業を行い、2015年に初めてその成果を発表し、水晶の武器に関する研究の詳細を明らかにしました。

(驚くほど美しい水晶の武器の画像はこちらから)

考古学者たちは、墓の南側で、水晶でできた短剣や25本の矢など、非常にユニークで保存状態の良い水晶製の武器を多数発見しました。

中でも信じられないのは、長さ約22cm、厚さ約5cmのクリスタルダガーで、芸術品のような透明感がありました。 その歴史は少なくとも紀元前3千年、つまり5千年前にさかのぼると考古学者は推定しています。

考古学者によると、この短剣はイベリアで発見された先史時代の水晶文化遺産の中で、技術的にも美的にも最も優れたものだといいます。

実際、ヨーロッパの初期の人類は火打ち石を使って道具を作っており、水晶を使って道具を作ることは一般的ではありませんでしたが、その頃の人類はその技術をすでに身につけており、水晶でこのようなユニークな物体を形作るには、より高度な技術が必要でした。

専門家によると、これらの技術的に複雑な水晶製の武器は、比較的大きな巨石建造物の中に収められていました。この時代、これらの武器は多かれ少なかれこの地域で一般的なものであったと考えられますが、このような優れた武器を大量生産できるのは、一部の貴族や特殊な階級に限られており、矢や短剣などの複雑な武器を生産することは彼らにしか許されていませんでした。

また、この時代の水晶製品には象徴的な意味があり、エリート層が活力や神通力、祖先とのつながりを得るために使っていたのではないかと考えられています。

専門家の論文には「この短剣の象牙製の柄と鞘も現地以外の素材であり、価値の高いものであったはずだ。このようなものを使用していた人の地位の高さを強く示唆している」と書かれています。

考古学者たちは、水晶製の武器の他に、少なくとも25人の遺骨と、何万個もの穴のあいたビーズで作られたシュラウドや衣服、火打ち石で作られた多くの矢、金の刃、象牙製のオブジェなど、価値のある多くの埋葬品を発見しました。

その中で、少なくとも女性数名と男性1名が毒殺され、全員が丸い家に埋葬されたことが確認されました。

これらの武器の正確な用途はまだ解明されていませんが、その発見と研究は、5千年以上前に地球上に存在していた先史時代の文化について、魅力的な洞察を与えてくれます。

(訳:神谷一真)