がん予防に最適!!医師が教える野菜たっぷりの煮込みカレー

カレーはインド起源の混合香料で、ウコン、トウガラシ、ライラック、アニスなどの香料を含み、多くの健康上の利点があります。台湾の「上海同徳堂漢方薬院」中医師の胡乃文氏はYouTube番組「胡乃文開講」で野菜カレーとターメリックミルクの作り方を紹介し、よく食べることでがんや失智の予防、心血管や消化器系の保護などの効果があると示しています。

1、抗がん

2016年に「Nutrients」に発表された研究総説記事によると、ウコン、ブラッククミン(ニゲラサティバ)、黒胡椒、トウガラシ、サフランなどの香料には抗がん効果があるといいます。

カレーの中で最も知られている抗がん成分はクルクミンで、肺がん、大腸がん、乳がん及び白血病に対して治療効果があり、がん細胞の成長を抑制、アポトーシスを促進することができます。臨床実験によると、がん細胞のアポトーシス率が促進され、他のがん患者のように体重が減るのではなく、体重が増加することが確認されています。

漢方医はウコンをがん治療の薬材と見なしています。胡乃文氏は、漢方医におけるウコンの役割は主に鬱血を除去することであるといいます。明代の医学者李時珍氏は『本草綱目』の中で、ウコンは「病巣」、すなわち婦人科腫瘍または癌を治療することができると記載しています。漢方医によると、子宮筋腫、子宮内膜癌などの婦人病の多くは鬱血によるもので、つまり体内の微小循環が滞っているのです。

胡乃文氏は、「ウコンは体を温め、体温を上げることができる。体温が上昇すると免疫機能が増強され、抗がん作用が得られる」と指摘しました。

2、心血管を保護する

カレーを食べることで心血管の健康を守ることもできます。カレー中のクルクミンは脂質降下作用があり、インスリンの感受性を高めることもでき、糖尿病患者に良い影響をもたらします。

ある韓国の研究によると、高血糖、高脂血症のリスクが高い超重量者にとって、月に2 ~ 4回カレーを食べる人はカレーをあまり食べない人より血糖値とトリグリセリドレベルが低いことが分かりました。

3、失智の予防と改善

カレーのクルクミンには失智の予防と治療の役割もあります。研究により、クルクミンはアルツハイマー病患者の認知機能を改善し、免疫細胞の脳中のプラーク除去を促進することが分かりました。

『アメリカ疫学』(American Journal of Epidemiology)は2006年に調査研究を掲載し、たまにカレーをよく食べる高齢者は、めったにカレーを食べない高齢者より認知能力が高いことを示しました。

4、消化器系を保護する

胡乃文氏は、脾胃は体の健康の基礎であり、香料は脾胃を温める作用があり、体内の余分な水分や湿気などを取り除くことができるといいます。

臨床研究によると、腸ストレス症候群患者はクルクミンとアニス精油を30日間服用した後、25.9%の症状が消えましたが、プラセボ群では6.8%の患者症状しか消えませんでした。動物実験でも、クルクミンはラットの腸管蠕動を遅くし、下痢、腹痛、腸ストレス症候群などの腸管不快症状を改善することが明らかになりました。

しかし、胡乃文氏はカレー中の香料は刺激性があり、胃腸炎や胃潰瘍患者は食べすぎるべきではないと忠告しています。

また、妊婦もカレーは子宮収縮を促進するため、たくさん食べるのには向いていません。

おいしい野菜カレー

胡乃文氏はベジタリアンカレーを紹介しています。作り方は以下の通りです。

食材:

  • エリンギ   2~3本
  • じゃがいも  1~2個
  • にんじん   一本          
  • ブロッコリー  1個
  • たまねぎ   1個
  • カレー粉  大さじ2
  • ターメリックパウダー 小さじ1/2
  • レッドペッパー 小さじ1/2
  • ココナッツミルク 1/2カップ
  • 塩 小さじ2
  • れんこんパウダー 小さじ1

作り方:

1、ジャガイモ、ニンジン、エリンギ、タマネギをみじん切りにする。

2、鍋に油を入れ、玉ねぎを入れて炒め、ジャガイモ、ニンジン、エリンギを加えて香りを出し、水を加え、沸騰したら弱火にする。

3、カレー粉、ターメリックパウダー、レッドペッパー、塩を加え、15分煮る。

4、ブロッコリーを加えて煮る。

5、水で溶いたれんこんパウダーを加え、カレーがとろとろになるまで混ぜると、できあがり。

野菜は健康に良いものです。ハーバード大学の研究によると、野菜や果物を多く食べる女性は乳がんのリスクが低く、特にブロッコリーやニンジンなどの緑黄色野菜の効果がより顕著で、毎週4食以上食べる人は毎週2食以下の人より乳がんリスクが17%少なくなっています。

★ターメリックを使用した かぼちゃスープ

胡乃文氏も、朝食にかぼちゃターメリックミルクを飲むと、体を温めるのに役立つとアドバイスしています。

材料:カボチャ150 g    牛乳300 g 
   はちみつ大さじ1/2  ターメリックパウダー小さじ4/1

作り方:カボチャのスライスを蒸した後、牛乳、はちみつ、 ターメリックパウダーを加えてミキサーで液体状になるまで混ぜれば、できあがり。

張曉慧
馬小葉