本番に挑むハーフのエリアナさん ミスユニバース日本代表

2015/12/16 07:00

 アフリカ系米国人の父と日本人の母を持つハーフとして、初めてミスユニバース日本代表に選ばれた宮本エリアナさん。彼女は、米ラスベガスで現地時間12月20日に開催される決勝大会に出場する。83カ国と地域からの美女と競い、日本で3人目の世界一をめざす。

 穏やかな表情の内にも強い意志を秘めているエリアナさん。日本代表として選抜された時、多くの声援を受ける一方で、ネット上では差別的なコメントもあった。しかし、エリアナさんは「それは覚悟の上、批判を受けて落ち込むことはありません。逆にそれをバネとしました。批判がなければ出場する意味はないと思います」と答える。

 エリアナさんの屈託のない笑顔は、包み隠すことのない性格から自然に出てきているようだ。

いじめをバネに

 エリアナさんは長崎県、佐世保市で育った。父は黒人系のアメリカ人だったが両親は1歳のときに離婚し、母親と祖母の家で暮らすことになった。2人は日本の女性らしさを身につけるために書道や裁縫を習わせたという。

 小学生の頃、同級生から「肌の色が違うから、あなたとは手をつながない」とか、プールは「一緒に入らない」などと言われた。「私だけなんで肌の色が違うの」と母に尋ねると、「肌の色は個性、皆あなたのことが羨ましいからそう言うんだよ」と励ましてくれた。

 エリアナさんは、幼い頃は悩んだこともあったが、逆にいじめにあったからこそ、強い自分になったという。ブスと言われてもへこたれず、なんでも積極的にとらえることができるようになったという。

やっぱり私は日本人

 エリアナさんは15 歳の秋ごろから、2年ほど米国の父親の元に滞在した。

 日本では自分は何人か分からなかったが、米国に行ってみて自分は日本人だと実感した。恥じらいがあったり、お箸で食べるとホッとしたり、納豆が無性に恋しくなったり…。もし米国に行っていなければ、 確固としたものがなく、今も分からずにいただろうと話す。

自分を受け入れる

 小さい頃からモデルの仕事に憧れていた。16歳のときにスカウトされたのをきっかけに、自分を受け入れるためにもモデルになることを決めた。

 モデルという職業は肌の色や体格が違うため、芸術関連や広告などが多く、 アフリカのイメージの仕事もあったという。そんなとき、ミスユニバース参加の要請があったが、最初は断った。しかし、ハーフの友人の突然の死から、日本社会におけるハーフの立場を理解してもらおうと応募を決意し、見事、日本代表の座を勝ち取った。

 自分を受け入れられず苦しんでいる人に「同じ人は絶対にいない。似ている人がいても皆違う。自分を愛すること、好きになることが大切」とメッセージを送った。彼女自身が乗り越えてきた試練と、家族からの無条件の支えにより育まれた自信を感じた。

 ミスユニバースになったら何をしたいかという質問に対して、「日本のグローバル化によって、海外の人と出会う機会も多いし、海外の人を雇用する企業も多くなっています。根本的なところから、今後たくさん生まれてくるハーフにとって暮らしやすい世の中にしなければならないと思います」と抱負を語った。

 確固としたメッセージを提示する今年のミスユニバース日本代表。美しさと強さを兼ね備え、自分のためでなく、人の役に立てればという信念を抱いて世界へ羽ばたくエリアナさん。和をイメージしたドレスを着用し、世界の檜舞台で一層輝きを放つことだろう。

(2015年5月英語版大紀元より抜粋・編集)

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