時代と民族を超える輪廻の旅(5)

2007年06月27日 08時00分
 【大紀元日本6月27日】ここまで紹介した輪廻研究は、学術上比較的厳格であるが、基本的には全て輪廻現象の描写と分析に集中しており、輪廻の本質にまで探索が及んでいない。正直なところ、現代の学校教育を受けた全ての人にとって、輪廻の概念は依然として不可思議なものであろう。

 人々は普遍的に、現代の生物学は生命個体の形成、発育過程に対してかなり多くのことを解明していると考えている。精子と卵子が結合して受精卵になり、その後、受精卵が分裂し、細胞が増殖・分化し、胚胎が形成され、最後に個体に生育する。そして、それぞれの個体は成長、老衰し、最後に死亡すれば、それがその個体生命の永遠の終結である、と考えられている。もし、そのとおりであるなら、霊魂と輪廻の説は、生物学の中ではよりどころを見つけることが難しいであろう。

 では、輪廻の説と、現代生物学の生命過程に対する解析を融合するのは、可能なのであろうか?

 幸いなことに、人々の宇宙と生命の深奥に対する理解は、一つの感性で捉えられる認識に留まってはいない。表面的には対立しているように見えるものも、よりマクロ的な視点から見れば、統一されたものであるかもしれない。特に、現代物理学に現れた多重空間と多重宇宙の概念によって、輪廻現象の理解に新たな思考回路が切り開かれるかもしれない。

 ここで問題となるのが、第一に、私たちの目に見える細胞から構成された人体は、果たして人の生命の全部なのかということだ。第二の問題は、人の意識は大脳から独立した物質的存在なのかということだ。第三の問題は、もし別の時空が存在するとしたら、それはどのようなもので、そこには生命が存在するのかということだ。この第三の問題こそ、輪廻の本質に迫るキーとなるものだが、残念なことに、現代科学の水準では、事実を以ってこの問題には答えるすべはない。

 しかし、現代科学は理論上では、かなり可能性のある分析ができるまでになった。ここ数年、天文物理学の理論は迅速に発展し、暗物質(DARK MATTER)、暗エネルギー(DARK ENENGY)の研究は、人の固有の思考回路を打ち砕き、超弦理論の出現は、多くの不可能を可能にした。宇宙と物質に関し、現在間違いなく言えることは、私たちが目にしている物質世界は、私たちが感知できるものと機械で測定できるものを含めて、宇宙にある物質の全てではなく、それらはほんの一部分にしかすぎないということだ。宇宙にある大部分の物質とエネルギーは、私たちが見ることも触ることもできないものだが、それらは確かに私たちに影響を与えており、私たちの世界を左右しているのだ。

 今後、人類の思想はますます未知の分野へと開拓され、多くの人たちが不可思議な事物に積極的な目を向けることになるであろう。

(了)


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