中華調味料の薬用効果

【大紀元日本9月23日】日常使われている調味料は、実に立派な生薬である。緊急のときに、その知識があれば、大いに役立つかもしれない。家庭の中でよく使われているものをいくつか紹介する。

1.薄荷(ハッカ)

薄荷は、シソ科の植物で、古くから香料として使用されていた。のど飴やお菓子類によく使われている。漢方薬としては、感冒初期の熱さましや、咽喉の炎症、及び精神のストレスによる症状などによく使われる。

2.紫蘇(シソ)

紫蘇の葉は、刺身に欠かせないものであり、生薬としては、花粉症、アレルギー性鼻炎、喘息、じんましんなどの過敏性疾患によく使われている。紫蘇の種は咳痰、便秘に使える。

3.陳皮(チンピ)

陳皮とは、熟したみかんの皮を干したもので、七味の一つとして知られている。健胃、鎮咳、食欲不振、嘔吐、疼痛などに用いられる。ちなみに、みかんの葉は乳腺症による乳腺の痛みにも効果がある。

4.丁字(チョウジ)

丁字は、お菓子類や、カレー料理、肉料理によく使われている。生薬として健胃、鎮嘔、鎮痛の作用があり、吐き気、しゃっくり、腹痛、下痢などの胃腸病の治療によく使われる。

5.桂皮(ケイヒ)

桂皮は、お菓子類や肉料理の調味料として使われており、かぜ薬の葛根湯の一味として知られている。体を温めて循環を改善する効果もあり、冷え性や肩こり・関節痛・腹痛・下痢・月経痛などの痛みにも効果が期待できる。他に健胃薬として食欲不振や、胃腸のもたれ、胃の痛みなどにも効果がある。

6.山椒(サンショウ)

山椒の実は薬として、健胃、鎮痛、駆虫作用があり、冷えによる腹痛、湿気による食欲不振、及び寄生虫の回虫症などによく使われる。

7.胡椒(コショウ)

胡椒はお腹を温めて健胃作用がある。主として胃寒による嘔吐や下痢などに用いる。

8.茴香(ウイキョウ)

茴香は、芳香性健胃薬として、胃腸虚弱、消化不良、慢性下痢、冷えによる腹痛、生理痛、疝痛などに使われる。

9.八角(ハッカク)

八角は、大茴香(ダイウイキョウ)とも言う。健胃薬として茴香の働きと似ている。