人間性を備えた科学の先端技術

【大紀元日本9月11日】台湾の有名な携帯メーカーの広告に、「科学技術は一貫して人間性から始まる」というものがあり、消費者に大変好感を持たれている。以前から、科学技術と人間性の関係は、ずっと人々が関心をもつ話題であった。どのような科学技術の新製品が、人間性の欲求に適合するのか、それは人類に便利と幸福をもたらすのか?以下に新製品の数々を見てみよう。

出血を止めることができる新包帯

負傷した人が出血多量によって死亡するのは、よく見られることだ。米国では、毎年五万人前後の人が出血多量のために死亡している。これは、戦場では更に顕著で、多量の出血が往々にして救命の機会を失わせている。

これまでの綿の包帯は、血液を吸収できたが、血液の流出を止めることはできなかった。ノース・カロライナ大学・血液研究実験室の研究チームは、負傷者の出血を迅速に止める包帯を発明した。これは、65%のファイバー・グラスと35%のバンブー・グラスで織り込んだ包帯で、血液を吸収できる上、身体の本能を刺激して血液を凝固させる因子、スロムビン(thrombin)やフィブリノーゲン (fibrinogen)を放出させるものだ。

これの構想部分について知的占有権をもつメーカー・エンテグリオン(Entegrion)は、目下商品化を計画中で、近い将来、市場に公開されることだろう。

毒物検知器

しばしば新聞などで報道される犯罪の手口に、略奪犯や強盗犯が一種の化学物質、例えばGHB(gamma hydroxybutyric acid)やトランキライザー・ケタミン(tranquilizer ketamine) を被害者の飲み物の中に混入させるというものがある。これらの薬物が作用すると、被害者は意識を失い、襲われた過程を全く思い出せないことになる。これらの薬物は無色透明で、飲み物の中に混ぜ込まれると、見た目では判断がつきにくく、これまで犯罪の常套手段のようになっている。

ロンドン・サウスバンク大学のある研究チームは、これに対抗する検知器を発明した。問題の飲料をただ一滴落としさえすれば、電流を通した際にその特性を記録し、あらかじめインプットしておいた各種薬物の特徴の記憶データと対比することによって検出するというものだ。しかし、このような対比は果たしてどの程度正確なのか、価格がどのくらいになるのか、また人が外出する際にこのような検知器を持ち歩きたがるのかどうか、いまだ未知数だ。商品化には、まだ時間がかかると考えられている。

ドライバー誘導ソフトシステム

英語で「back -seat driver(後部座席の運転手)」と言えば、後ろから他の人にあれこれ指示を出すのが好きな人のことだが、名古屋大学の研究員が設計したソフトは正に、「後部座席の運転手」のようなもので、ドライバーの習性を専門的に収集し、その運転状況が正常時と比べて雑になっている場合に、それをはじき出してドライバーに冷静になるよう警告を与えるものだ。

このソフトが収集するドライバーの情報は、車の速度、車間距離、加速・制動の頻度や強さ、カーブの切り方などだ。また同時に、ドライバーの習性を正確に記憶することによって、他のドライバーと比較して、その運転テクニックが良いか悪いかを判断することもできるという。

(翻訳・太源)