コメディー:現代中国(その2)

【大紀元日本12月20日】

1.人民法院

北京市内の中級人民法院で・・粉飾決算の横領詐欺案件。

検察「しかるに被告・李某は、副総経理の地位を利用して、会社の株を売却した利益を横領し、その額は800億元にのぼる。また、5人の愛人に金銭を供与した挙句、中南米に国外逃亡するところを北京国際空港で身柄を拘束された。」

被告の李某は、自分の運もここまでと観念した。

裁判長「それでは判決を言い渡す・・・主文・・・被告・李某は、800億元もの公金を横領し、愛人5人に金銭を与えるなど社会と党の信用に与えた打撃は大きい。よって、労働教養3年の刑に処す。李某、何か言い残すことはないかね?」裁判長は最後の慈悲を投げ掛けた。

李某は、ここが尻のまくりどころだと心得えて、「裁判長!言っておくが、わたしは断じて総経理の王某ほど横領していない!愛人も5人でなく4人だ!それに・・」、きっと裁判長を睨みつけると「わたしの律師(弁護士)から賄賂はそちらにいっているはずだ・・少ないなら、少ないとなぜはっきり言ってくれないのか?」

裁判長「・・・・・・・」

2.外資の直接投資顧問

広東省のある経済特区で

日本の豊畑グループ投資顧問団「われわれ豊畑グループは、この中国の経済特区には、大いに興味を持っており、魅力を感じている。」

特区の党幹部が揉み手で、「それは、もう投資していただければ・・労働力は、地方から出てきた民工を使い倒して、月給は500元くらいで済みますし・・・」

外資顧問団「う~ん、それでも土地はどうなっているの?立ち退きの件とか・・国営企業を解雇された労働者の保障とか大丈夫なのか?」

特区・党幹部「それは、もう・・退職金とか立ち退き補償金とかは、一切いりません。いざとなれば武装警察を使ってでも・・・株式を引き取っていただいた暁には、ちゃんと工場設備とさら地にした敷地を、格安の民工をつけて差し上げます。土地の使用期間は25年つけましょう・・・まさに、空前絶後の待遇です・・どうです素晴らしい物件でしょう・・・」

顧問団は静かに腕組みして、しばし考えるとおもむろに口を開いた「いや、まだ問題点が一つだけある。」

特区・党幹部は、この機会を逃してはならないと慌てて、「な、なんでもおっしゃてください!是非ともご希望に添えるよう鋭意努力致しますので・・・」

顧問団「工場に、君たち(党員)がいなければ申し分ないのだが・・」

3.党中央の新指針大綱

全人代での党幹部の報告。

党幹部「いまやわが国は、_deng_・元総書記の改革開廟xun_ネ来、80年代後半から毎年二桁台の経済成長を続け・・特に沿岸部は、豊かになった。2008年もこの勢いは、五輪もあるし、経済効果からして大いに期待できる!」

人民代表一同「素晴らしい!素晴らしい!」

党幹部「しかしその一方で、農村部と都市部との所得格差が開き・・国営企業が民営化される中で、大量の失業者が生み出されている。民工の子女は教育もままならず、労働者の社会保障はなくなり・・・」

人民代表一同、困った表情で、「なんと痛ましい!人民が苦しんでいる!」

党幹部「そこで今こそ、党中央は抜本的で革新的な政策を新しく打ち出す必要がある!」

ここで人民大会堂は水を打ったように静まり返った。毛主席の「大躍進」、または_deng_主席の「改革開放」などなど、過去の大改革が打ち出されるかもしれないからだ。人民代表一同は、もはや中国も民主化の道を歩みだすのかと、固唾を呑んで事の顛末を見守った・・。

党幹部「今、わが国に必要なもの!それは共産主義だ!」