【神韻芸術】名古屋公演、感動の嵐

2月17日、「神韻芸術祭」日本公演は、その感動の舞台を名古屋・名鉄ホールに移した。名古屋公演は、同日の午後1時と6時の2回。一回目の公演が終わった後、興奮冷めやらぬ観客の感想を伺った。

岩井照子さんは「神韻」公演の前半を見た後、感想を伺った記者に向かって、その喜びを一杯に表して語ってくれた。

「とても良かったです。本当に素晴らしいです。色彩が豊かで、演劇の部分もとてもよく伝わりました。それから、神様とか、信仰の大切さなどが描かれていましたが、その内容がとても良かったです。私は趣味で太極拳を少しやっていて、中国文化には関心があるのですが、今日の踊りは素晴らしかったです。皆さん本当に美しいですね。踊りの中では、そうですね、特に扇子で青い海を表現した舞踊が好きです。幕が上がって、最初の場面で青い扇が波打っているところを見て、感激しました。それから最初の演目も、とても良かったです。歌手の方の独唱も素晴らしいですね。字幕がありましたので意味もわかりました。でも、これは言葉が分からなくても、その感動は一緒です。私は岐阜の各務原から来たのですが、先日、たまたま名古屋に出てきたときに、街頭でチラシを配っている方から一枚いただいてこの『神韻』を知ったのです。チラシを見たらとても行きたくなって、今日来たのです。当日のチケットがあるかどうか分からなかったので心配でしたが、買えて良かったです」

少し興奮した様子で、「神韻」を見た喜びを話してくれる岩井さんは今年75歳になるという。今日はお一人でいらっしゃったのですか、という記者の質問に、岩井さんは静かに胸に手を当ててこう答えた。

「主人と一緒に来たんですよ。この胸の中に一緒にね。今日は主人の命日なのです。こんなに素晴らしい舞台を見せていただいて、主人も本当に喜んでいると思いますよ」

記者に向かって「ありがとうございます」とお礼を言ってくれる岩井さんの柔和な笑顔の目には、うっすらと光るものが浮かんでいた。

「亡くなった主人と一緒に来ました」と岩井照子さん(大紀元)

分部力さんと奥様の尾上さんは、前半を観覧後の感想を次のように語った。

「とても良かったです。中国の京劇は以前見たことがありますが、今日のステージはそれ以上に素晴らしいです。朝日カルチャーセンターに置いてあった『神韻』のチラシを見て知ったのです」(尾上さん)

「私は家内に連れられて来たんですよ」(力さん)

奥様に連れられてきたと照れながら(いうご主人の力さんだが、「神韻」を見て、ご本人も満足そうに微笑んでいた。記者が報道用の写真をお願いすると、先に席へ戻っていた奥様のところへわざわざ記者を連れていって下さり、お二人一緒に撮らせていただいた。

「家内に連れられて来たんですよ」と笑顔で話す分部力さん(右)と、妻・尾上さん(大紀元)

宮本一彦さんと奥様の和子さんは、中国残留孤児のお世話をする活動をしているという。

今日は、23年前に中国黒竜江省から日本へ帰国した残留孤児の小林やすみさんとともに「神韻」を観覧に来られたそうだ。

「とても良かった。それぞれの演目に特徴があって、中国の歴史を感じました。中国人の心は、日本人にもつながっていると思いますよ。昔、中国から入ってきた文化が、たくさん日本文化の中に入っていますからね。この『神韻』は、中国の伝統文化だそうですので、まさに今の中国の欠けているところを示しているのではないでしょうか」

風邪で喉の調子が悪い奥様に代わって、ご主人の一彦さんが答えてくれた。

宮本さんと一緒に来た小林やすみさんは、今年79歳になるという。日本語が苦手ということで記者のインタビューから隠れるようにしていたが、「どの演目が良かったですか」と中国語で記者が聞くと、「都好了!(ぜんぶ良かったよ!)」と元気なお声が返っ

「中国人の心は日本人につながっています」という宮本一彦さん(左)と、一緒に来た小林やすみさん(中)、宮本さんの妻・和子さん(大紀元)

てきた。

会場で配られたアンケート用紙に記入していた方にも伺ってみた。

大島直文さんは、岐阜県にお住まいとのことだが、その岐阜で街頭配布していた「神韻」のチラシを見て、ぜひ見に行きたいと思って今日わざわざ名古屋まで来たという。

「迫力がありますね。こういう中国関係のものは初めて見ましたが結構気に入りました。モンゴル民族の箸の踊りが力強くていいですね。女性の舞踊も美しかったです。それから太鼓の響きがすごかった。本物の中国伝統文化の歌や踊りが見られました。来年も必ず見たいので、ぜひ知らせてください」

一度でも「神韻」の魅力に触れた観客は、多くの場合、熱心なリピーターになるという。大島さんだけでなく、記者が取材した観客のほとんどが「来年も見に来ますよ」と言って下さるので、その「リピーター伝説」はどうやら間違いないようだ。

早春の名古屋に吹いた感動の嵐は、「神韻リピーター」を飛躍的に増加させそうだ。

(記者・牧)