<今日は何の日?>10月4日 イワシの日 和泉式部が好んだ小魚

【大紀元日本10月4日】10月4日は、「い(1)わ(○)し(4)」。大阪府の多獲性魚有効利用検討会(現在の大阪おさかな健康食品協議会)が1985年、「イワシの日」と定めた。同会によると、大阪湾ではイワシ類が大量に獲れるため、安くておいしい魚として広く認識してもらうために記念日を設けたのだという。

いわしは漢字で「鰯」と書く。これは日本で作られた漢字で、痛みやすい魚という意味がある。中国では「鰛」あるいは「魚是」と書く。

室町末期の伽草子「猿源氏草紙」には、和泉式部がイワシの日干しを好んで食べたという記録が残されている。ある日、和泉式部がイワシを美味そうに食べていると夫の藤原保昌が「下魚を食べるのはみっともない」と冷やかした。すると彼女は即興で和歌を詠んだ。

日の本にはやらせ給ふ石清水 まゐらぬ人もあらじとぞ思ふ

この和歌は、「日本では石清水八幡神宮がとても人気で、お参りしない人はたぶんいないでしょう。石清水(イワシ)もまた、召し上がらない人はいないと思います」という内容。「石清水」と「いわし」を掛詞にして、「まゐる(参詣する)」に「召し上がる」の意を持たせている。

作者が最近食べたイワシといえば、パスタやピザに入ったアンチョビぐらいだろうか? これにちなんで、和泉式部が好んだイワシの日干しでも、食べてみようか。

(稲垣)