【漢方の世界】 漢方の秘めたる不思議な力

【大紀元日本10月19日】2010年、バンクーバーで行われた冬季オリンピック。数々のアスリートが繰り広げた熱戦はいまだ記憶に新しい。それについで行われたのがパラリンピックだ。昨今、障害者が参加するこのスポーツの祭典の関心度が高まっている。

パラリンピックには、病気や怪我・事故などで体の一部の自由を失ったアスリートたちが参加する。例えば、急性灰白髄炎(きゅうせいかいはくずいえん)、俗に言う小児麻痺(ポリオ)による障害者などである。

急性灰白髄炎とは、ポリオウィルスが脊髄の灰白質(細胞体が密集する場所)で炎症を起こし、その結果、脊髄以下の支配部分が麻痺してしまう病気だ。これは残念ながら、有効な治療法はない。というのも、現代医学においてウィルスを撃退する治療薬や治療法は、まだ開発されていないからだ。ただ、予防接種で感染を防ぐのみである。

だが、漢方には興味深い話がある。胡先生が今回の番組で取り上げてくれたのは水頭症だ。

胡先生はかつて、この水頭症の患者を治療しようと漢方の古書をひも解いた。古書の記載によると、漢方では泉門(せんもん)が閉じずに頭蓋骨の縫合が不完全である状態を「解顱(かいろ)」と呼ぶ。これは、腎気の不足によるものだそうだ。そこで「補腎丸(ほじんがん)」を処方する。

胡先生は実際、この補腎丸(ほじんがん)を水頭症患者に処方した。すると、ある程度の改善が見られたという。ただ最後まで治療を続けられなかったので、その子の行く末は分からなかった。

現代では、西洋医学こそが最も進み、頼りになる医療だという考えが一般的だ。しかし、漢方は、我々現代人が想像しているよりもずっと奥深く、また博大なのである。

詳しくは新唐人テレビ局の『漢方の世界』でご覧下さい。

(翻訳・河合)