大紀元時報

蘇った先人の知恵 漂着ゴミにオーストラリアで画期的な取り組み

2019年05月18日 22時07分
沿岸部に設置された排水管、参考写真(Illustration - Shutterstock)
沿岸部に設置された排水管、参考写真(Illustration - Shutterstock)

2018年の夏、ドミニカ共和国の海洋環境保護団体の撮影したビデオを見て、世界中の何千もの人々がぞっとした。文字通りゴミの波が海岸に押し寄せている光景が映し出された。このゴミの残がいは、島自身から流れ出たものもあるが、実際には何千キロも離れた国々から流れ着いたものだ。

米地理学協会の「漂流するプラスチック」という研究プロジェクトによれば、米ニューヨークの海岸から流れ出た普通のポリ袋が、3年をかけて強い海流に乗り、はるか英ロンドンまで運ばれているという。

オーストラリアの画期的な対策

深刻化するゴミ漂着問題に、豪州のある街では画期的な取り組みが始まった。メルボルン近郊のヘンレイ保護区には、排水管の出口2カ所に、袋状のネットが設置されたのだ。

ヘンレイ保護区を管理する西部沿岸の町キウイナナ市が、このユニークなゴミ対策の写真を公式Facebookアカウントで掲載すると、瞬く間に話題を集めた。投稿から48時間で、約250万人が「排水パイプに取り付けた袋状の網にたまったゴミ」の写真を目にした。

それはキウイナナの、何千年も前からの独特な解決策。川に投げ込まれたゴミが、海に流されるのを阻止するのに、ネット(網)が使用されていた。

オーストラリアの新聞・西オーストラリアによれば、市の試みとしての最初の実験は、住宅地や商業地域から排水管を通して出た大量のゴミを収集するのに極めて効果があったという。市の文書によれば、ゴミは、紙製の食品包装材、ペットボトル、砂と木の葉などで、計370キロに及んだという。

短期間にたった2つのネットから拾い上げたこの量は、3万9千人と人口が比較的少ない町に期待と不安を与えた。

同市のキャロル・アダムス市長はラジオ番組で「ネットが大きい靴下のように見えた」と語った。

ゴミのたまった袋状の網は、小型クレーンで持ち上げられ、中身をトラックに移し変え、処分センターに運ぶ。ここで、リサイクル品と埋め立て地に送られるものに仕分ける。

2つのネットは、デザイン、製造、備え付けおよび関連土木工事の費用を含めて2万豪ドル(約150万円)に届かない程度だったという。「周辺に散らばったゴミを集める手作業のコストの削減を実現できた」とキウイナナ市は期待を寄せている。

インターネットでの予想外の大反響を受けて、アダムス市長は「大小さまざまな規模の自治体は、環境問題への取り組みに頭を抱えている。この小規模なプロジェクトは、大きな影響を与えられることが証明された」と語った。

この豪州発のアイデアは、米企業が改良し、米ジョージア州クリーブランドに採用された。この排水管用の「ゴミキャッチャー」は、魚や他の野生動物が、ネットに捕らえられないよう再設計された。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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