台湾でコロナ再燃 優しい家主の「家賃は要らないよ」に感動と共感

昨年来、世界の注目を浴びるほどの見事さで、中共ウイルス新型コロナウイルス)の感染拡大を抑止してきた台湾。しかし5月中旬からコロナ感染者が急増したことで、「コロナ優等生」とも言われた台湾社会に再び緊張が走っている。

この激しい衝撃波は台湾経済にも及び、多くの台湾の人々が今、収入面で大きなマイナスの影響を受けている。それでも、家賃など生活上の固定費は払わなければならない。多くの人が困窮するなか、あるネットユーザーが伝えた話が、大きな感動と共感を呼んでいる。
「親切な大家さんが、収入減で困っている入居者のために、家賃を減額や免除してくれた」。その大家さんは、こう言っているという。「私は、外で働く人を助けたい。みんなで頑張って、ともにこの苦難を乗り越えよう!」。

また、ある女性のネットユーザーがフェイスブック「爆廃公社公開版」に投稿した記事によると、彼女が住んでいる住宅の家賃は月2万元(約79000円)。収入減で困っている現在の彼女にとって、家賃負担は非常に大きいものだった。そんな時、大家さんのほうから「5月と6月、2カ月分の家賃は払わなくていいよ」と言われたという。

それに続く大家さんの言葉は、次のようなものだった。「この2カ月の間に、あなたは自分の生活を立て直すんだよ。何か困ったことがあったら、私に言いなさい。私も一緒に考えてあげるから」。

思いがけない大家さんの厚意に、彼女は感動して泣き出した。「大家さん、ありがとうございます。そのお言葉、どんなに嬉しいことか」と、彼女は涙声で答えた。

別のネットユーザーも「爆廃公社公開版」に書き込んでおり、やはり親切な家主からの申し出により、家賃の半分近くを減額してもらったことに感激したという。

2つの投稿文が掲載された後、すぐに多くのネットユーザーから「いいね」とコメントが寄せられた。

「そういう徳のある家主が、将来、大きな福報を得るだろう」ということが言われる一方で、「ほかの大家さんも、家賃を少し下げてあげて」というコメントもあった。なかには「私のアパートの家賃は、減るどころか、値上げされたぞ」と、ぼやく人もいた。
いまだコロナ禍の続くなか、家賃の支払いに頭を悩ますなど、人々が困難な生活を強いられているのは、日本も台湾も変わりないようだ。

(文・陳俊村 翻訳編集・鳥飼聡)