《夢渓筆談》 済水と阿膠

今の人々は現代科学が発達したものとみなしています。古代人がどれくらいの文化程度だったのかなど想像もできません。宋朝の沈括が著した『夢渓筆談』の中に記載されている宋朝の時代以前の天文学、数学、物理学、地理学、地質学、気象学、生物学、医薬学、考古、言語、史学、文学、音楽、絵画及び財政、経済などの発見と成果を見ると、そうではありません。《夢渓筆談》を紹介することを通して、中国古代科学の成功を皆さんと共有したいと思います。

阿膠と人参、鹿茸は漢方では「三宝」と呼ばれています。《中薬大辞典》によると、阿膠は補血、滋陰と潤燥などの効果の薬として、阿井の聖水は重要な成分です。阿井水は阿膠を作るのに重要な作用があると言われています。

《夢渓筆談》で今の済水の流れるところについて言及しています。東阿県の城下の阿井に流れています、阿井水は済水の潜流です。他の歴史的記録で、水の色はコバルトブルーだったと言われています。阿井の水はカルシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラルの含有量は極めて豊富で、一担ぎの水は普通の川や井戸水より300グラムぐらい重かったようです。

《夢渓筆談》では阿井水が汚い水を清めることができるという話も載っています。服用すると、しゃっくりしにくい、痰を溶かし、吐止めの作用がある、阿井戸水の中にはミネラルが豊富に含まれているので、病症を治療することができるようです。

(翻訳・溝部 東)