大紀元時報

「見られたら生涯の幸運かも」シロナガスクジラのお話

2021年7月28日 21時15分
世界最大の哺乳類、シロナガスクジラ。動物園にはいないし、水族館の水槽にも、ちょっと入りません。でも、同じ地球に生きるもの。どこかの海で見られたら、生涯の幸運かも知れません。 ( ballena / PIXTA)
世界最大の哺乳類、シロナガスクジラ。動物園にはいないし、水族館の水槽にも、ちょっと入りません。でも、同じ地球に生きるもの。どこかの海で見られたら、生涯の幸運かも知れません。 ( ballena / PIXTA)

中国語で「藍鯨(青いクジラ)」と書くのは、シロナガスクジラのことです。


「シロ」とは言っても、ホワイトの白色ではなく、青灰色といったほうがいいでしょう。英名はブルー・ホエール(blue whale)だそうですので、あえて言うなら「青」のほうが、和名の感覚よりもいくぶん近いのかもしれません。


実際、3年前の2018年8月に神奈川県由比ヶ浜シロナガスクジラの幼体(体調10mほど)が死んで漂着しましたが、ニュース画面で見ると、青にちかい黒灰色だったと記憶しています。


シロナガスクジラは、体長が最大33mを超える、地球上に現存する最大の哺乳類です。


地中海や紅海など一部の海を除く世界のほとんどの海域が生息域とされますが、個体数は非常に少なく、20世紀には絶滅寸前まで減少しました。人間による捕鯨と、天敵であるシャチの存在が減少の一因とされています。


現在では最少期よりも増えていると言われますが、はっきりしたことは分かりません。私たちが、シロナガスクジラの自然界での生態を目にすることは、よほどの幸運に恵まれない限り、ほとんどないと言ってよいでしょう。


今から1年ほど前のことです。2020年8月中旬、オーストラリアのニューサウスウェールズ国立公園・野生動物管理局(NPWS)は、シドニー付近の海岸で、シロナガスクジラが目撃されたと伝えました。この海域では、およそ100年ぶり、3回目の目撃情報でした。


熱心なホエール・ウォッチャーや鯨類研究者にとって、シロナガスクジラは「ほとんど見えない」と言われるほど希少な存在です。


でも、私たちは同じ地球に生きるもの。どこかの海で見られたら、それは生涯の幸運かも知れません。それは日本近海であるかも知れないのです。


それならば私たちは、人為の汚染のない美しい海を守り続け、いつかその海面に、堂々たる「青いクジラ」の潮吹きを見る日を、楽しみにしようではありませんか。


(翻訳編集・鳥飼聡)

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