オーストラリア、再生エネルギーに関する「過去最大規模」の入札を発表

2024/04/23
更新: 2024/04/23

オーストラリア政府は2030年までに再生可能エネルギーを82%まで増やす目標を達成すると発表した。そのため、過去最大規模の再生可能エネルギー入札が行われる。全国電力供給網(NEM)向けに6ギガワット(GW)の新規再生可能エネルギー・プロジェクトが展開され、各州で多くの再生可能エネルギープロジェクトが進む予定だ。 西オーストラリア州では、500メガワットの再生可能エネルギー貯蔵発電の入札が始まり、国家エネルギー市場で注目を集めている。

2027年までに継続的に行われる入札を通じて、オーストラリアは再生可能エネルギーの拡大を目指している。 気候変動・エネルギー相のクリス・ボーウェン氏は、再生可能エネルギーが最も安価でクリーンな電力であると強調した。「市場の必要性と信頼性を提供し、必要な時に必要なエネルギーを供給する」と述べた。

 ニューサウスウェールズ州のペニー・シャープ気候変動・エネルギー相も、連邦政府との協力を強調し、再生可能エネルギーの実施を楽しみにしていると述べた。州政府は、発電量の目標達成まで半分、貯蔵量の目標達成まで残り4分の1という実績を持っている。低コストで信頼性の高いエネルギーを提供するため、6つのバッテリーエネルギー貯蔵発電所とバーチャル発電所を積極的に進めている。

原発計画

一方、自由党のピーター・ダットン野党党首は、オーストラリアの「エネルギーミックス」に原子力を導入する提案を続けている。彼は労働党の「自然エネルギーのみ」戦略は電力価格の上昇につながると懸念している。 4月21日にInsidersのインタビューでダットン氏は、原発に関する具体的な計画を「時期を見て」発表する考えを示した。

 ダットン氏は、野党が政策作業を進めており、準備が整い次第、適切なタイミングで発表すると述べた。 ダットン氏は、「適切な時期に発表するつもりだ。それが国益にかなうと信じているからだ。製造業の発展と電気料金の引き下げを目指している」と述べた。 

インタビューの中で、ダットン氏は、ヨーロッパ諸国が原子力に依存している例を挙げた。「ヨーロッパでは、フランスのように原子力発電を活用している国がある。彼らは他の経済国に原子力発電を提供している。風力や太陽光だけでは24時間稼働は難しい」と主張した。

また、水素は将来の解決策として有望だが、現時点では不十分だと述べた。 ダットン氏は、「バッテリーや水力の活用も重要だが、危機に陥らないように経済的な観点から原子力が必要だ」と語った。 

最後に、ダットン氏は、小型モジュール原子炉が太陽光発電に比べてはるかに効率的であることを指摘した。ビル・ゲイツ氏も言っていることだが、環境への影響に関するもうひとつのポイントは、「470メガワットの小型モジュール原子炉は2ヘクタールの土地を必要とするだけだ。 太陽光発電による同等のエネルギー生産には、4千ヘクタール(1万エーカー)が必要だ」環境への影響や土地利用について議論を深めるべきだと述べた。

関連特集: オセアニア