寒さに強いダウンジャケットの4つのポイント

真冬のダウンジャケットは、軽くて暖かいので、冬には欠かせない防寒具のひとつです。ダウンのスタイルやブランドは多岐にわたりますが、保温性の高い良いダウンジャケットを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?ダウンジャケットを暖かく、長持ちさせるコツはなんでしょうか?

失敗しないダウンジャケット選びの4つのポイント

ブランドそのものの価値とは別に、ダウンジャケットの価格は素材の良し悪しで決まります。ダウンジャケットにはさまざまな色やスタイルがありますが、重要なパラメーターや情報がいくつかあります。暖かく過ごせるダウンジャケットを見つけるために必要な4つのポイントについてご紹介します。

1.ダウンの綿毛の量

ダウンの含有量(Percentage of Down)とは、ダウンジャケットの「ダウン」の割合のことです。ダウンジャケットの中にはダウンだけでなく、硬い軸を持つフェザーも含まれているため、ジャパンウェザーのコラムニスト、滝沢睦美さんによると、羽毛はある程度の弾力性はあるが、ダウンほど暖かくはないとのことです。

アメリカのスポーツブランド、ニューバランスによると、ダウンジャケットの通常の比率は、ダウン80%、フェザー20%で、ダウンはフェザーの軸と組み合わせて、ふんわりとした空間を支えているそうです。良いダウンジャケットは、肌触りが柔らかく、茶葉のような感触はありません。

ダウンとフェザーの含有比率は衣服のラベルに記載されており、通常以下の通りです。

優れた品質ダウン:90%:10%(あるいは若干多め)、保温性抜群。
一般的なダウンジャケット:80%:20%、より優れた保温性
平均的なダウンジャケット:70%:30%、平均的な暖かさ、4~5℃以上に適しています。
 

ダウンの含有量が多いほど、保温性が高いです。 (Shtterstock)

2.ふんわり感
フィルパワー(Fill Power)とは、1オンス(約30グラム)の羽毛の体積を立方インチで表したもので、FPと略されます。例えば、FP500は1オンスが500立方インチのフィルパワーを持っていることを意味します。数値が高いほど羽毛のふんわり感が増し、空気をたくさん含んで保温性が高まります。

この数値は、容量と同様に衣料品のラベルに記載されていることがあります。滝沢睦美さんによると、羽毛衣料のFPの基準の目安は以下の通りです。

FP値500以上は一般的な暖かさでよい。
FP値700以上は良質で、ほとんどの寒冷条件に対応できる。
FP値900以上は、極寒の地での使用に最適な品質。
また、北米では通常、600、625、700、725、900FPまでといった25単位で等級付けされているが、当然ながら数字が大きくなればなるほど高価になる。
 

羽毛はふわふわしているほど空気を多く含み、保温性に優れています。 (Shutterstock)

3.中身を見る
ダウンの原料となるフィルスタッフィングは、アヒルやガチョウのダウンジャケット、すなわちダックダウンやグースダウンが一般的で、野鳥のものはごくわずかしかありません。ホワイトグースダウンは、淡い色のダウンジャケットにも適しています。色の違いから、ホワイトグースダウンの方が市場での需要が多く、価格も比較的高めです。

グースダウンの人気の理由は、第一に、グースダウンがダックダウンより羽毛が長く、丈夫であること、第二に、ダックダウンには多少の臭いがあるが、グースダウンは臭いがないことです。同じFP値であれば、グースダウンの方がダックダウンより価格が高くなります。
 

フィル・スタッフィングは、消費者の参考になるように、小さな透明な袋に入れられることが多いです。 (Shutterstock)

4.さまざまなシーンでのニーズを考慮
ダウンジャケットを着てどこに行きますか? 寒さが怖いですか? あなたのライフスタイルは?これらの要素も、さまざまなダウンジャケットを決める際のポイントになります。

滝沢睦美さんは、高級なダウンジャケットは比較的少ないので、通勤や通学で着る程度であれば、普通のダウンジャケットでよいと考えています。ただし、ハイキングやスキーなど、屋外で長時間着用する場合は、特に防寒に気を配る必要があります。雨や雪が多いとダウンジャケットが濡れてしまい、保温性に影響が出るので、防水性のあるジャケットを購入しましょう。

ダウンジャケットを暖かく保つための3つのポイント

自分に合ったダウンジャケットを選ぶことはもちろんですが、暖かく長持ちさせるためには、着こなし方やメンテナンスの仕方も重要なポイントです。

1.ダウンジャケットの下に着るものを少なくして保温性を高める
実は、ダウンジャケットの暖かさを最大限に引き出すためには、アンダーウェアをほとんど着ないことが秘訣の一つです。これは、ダウンジャケットの暖かさの原理と関係があります。

ダウンジャケットのダウン部分は、通常、ガチョウやアヒルの胸から採取した羽毛を使用しており、暖かい空気を含んだふわふわの層が特徴的です。下に厚手の服を着ると、体とダウンジャケットの間に間隔ができ、熱が奪われ、保温性が大きく低下します。

速乾性、放熱性、快適性に優れたベストを着用し、その上に直接ダウンジャケットを着用するのが最も効果的な防寒方法です。

2.雨の日に着用できないダウンジャケットもある
雨や雪が降ったときは、防水加工されたダウンジャケットを着用し、それ以外はレインコートを着用して外に出なければなりません。これは、ダウンが水に触れると縮んでしまい、ふわふわ感がなくなり、断熱層がなくなり、濡れて冷たくなってしまい、ダウンジャケットを着る意味がなくなってしまうからです。

3.ダウンジャケットをきれいにたたみすぎない
ダウンジャケットの空気を絞り出し、圧縮してきれいにたたみ、また次の年を待って着るという人も多いでしょう。そのため、しわが多く残ってしまい、ジャケットの暖かさが損なわれてしまうことがあります。 ダウンジャケットの正しい保管方法は、空気層がある状態で収納袋にそっと入れておくことです。そうすることで、ダウンの状態が良くなり、再び着用したときにすぐに膨らみます。

(翻訳・井田千景)