英ヘンリー3世時代の金貨が畑から発見 約一億円の落札価格に発見者驚く

英国のアマチュアトレジャーハンターが畑で、ヘンリー3世が鋳造した金貨を偶然発見しました。この700年前の遺物は、ロンドンのオークションハウスで64万8千ポンドの高値を記録しました。この金貨は世界に8つしか残っておらず、非常に貴重な宝だと言えます。

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ロンドンに本拠を置く専門オークションハウスSpink&Sonのプレスリリースによると、この金貨は英国における「最も価値のある一枚のコインの発見」であり、「オークション史上最も高価な英国の中世のコイン」として歴史に名を残すものだとしています。

2021年9月26日、生態学者でアマチュアの歴史家であるマイケル・リー・マロリーさん(52)は子どもたちに促され、金属探知機を使用し、イギリスのデボン州で宝物を探していたところ、幸運にもヘミヨック村の近くの農地で金貨を見つけました。

最初マロリーさんはFacebookに写真をシェアしただけで、このコインの驚くべき希少性に全く気づいていませんでしたが、その写真が直ちに、貨幣専門の鑑定人で、スピンクオークションの競売人であるグレゴリー・エドモンド氏の目に止まりました。

彼はすぐに2人の子供の父親に連絡し、このコインが非常に希少で貴重なものであることを伝えました。その後、鑑定を行い、このコインがヘンリー3世の時代に鋳造された金貨であることが確認され、非常に重要な意義を持つことが分かったのです。

この貴重なコインの表側には、1216年から1272年にイギリスの君主だったヘンリー3世の肖像が描かれており、ヘンリー3世は王冠を身に着け、右手に王笏を持ち、左手に王室の権力のシンボルの玉を持っています。裏側は十字模様と五葉の花びらで、外側は鋳造担当者の名前が記されています。

この金貨は、1257年頃にヘンリー3世が個人的に蓄えていた黄金から造られ、英国史上初の金貨とされています。しかし、鋳造された硬貨の実際の価値は額面を超えていたため、ヘンリー3世の死後、ほとんどすべての金貨が回収されて溶かされ、流通しなくなったようです。

オークションハウスによると、この金貨はたった8枚しか現存しておらず、そのうち6枚は大英博物館などの公的所蔵機関の手に渡っているといいます。

この金貨は、現地時間1月22日に開催されたオークションで、オークション料金を含めて64万8千ポンド(約1億円)でイギリス国内の買い手によって落札されました。これは、イギリス国内で土から見つかった金貨では最高額だといいます。

マロリーさんは「そもそも、私をうながして宝探しに連れ出し、実際、この歴史的な金貨を見つけた二人の子供たちに本当に感謝しなければなりません」と述べ、この金貨で得られたお金は、2人の子供に渡すことにしているようです。

(翻訳・星野一)