4つのコツがある。

アーモンドを食べると減量効果や糖尿病・心臓病予防につながる(1)

【再掲載】

手頃な価格でおいしく、健康に良いアーモンドは、抗酸化剤を含み、肌やコレステロール、アンチエイジングにも効果があります。肥満の人には特におすすめで、糖尿病心臓病の予防にもなります。日常の食事にアーモンドを取り入れて、健康的な生活を始めましょう。

2023年1月に「栄養最前線」の雑誌に発表された最新の研究によると、インド食品栄養・栄養学研究部門の研究者は、過体重者のインスリン抵抗の低減と血中脂質の改善におけるアーモンド効果を調査し、糖尿病と心臓病のリスクの低減におけるアーモンド効果を明らかにしました。

インドのチェンナイで行われた12週間の無作為対照試験には、25~65歳の350人以上の過体重または肥満のボランティア、肥満指数23(肥満指数・BMIは体重㎏を身長mの二乗で割って算出)が参加しました。実験グループは毎日43グラムのアーモンドを食べ、対照グループは普通に食事をし、ナッツを食べることを避けました。

試験期間中、研究者は異なる時点で、参加者の人体測定データ、体調、食事データを評価しました。また、糖尿病の発症に関する指標も評価したのです。その結果、毎日アーモンドを食べた参加者は、膵臓細胞機能の信頼できる指標及び糖尿病と心臓病のリスク要素が顕著に改善され、経口インスリン処置指数の上昇、インスリン抵抗指数の低下及び総コレステロールの低下が分かりました。また、試験期間中にアーモンドを食べた参加者の炭水化物の摂取量は減少しました。

アーモンドは栄養豊富であり、抗がん果物である

アーモンドは、もともと地中海地域に生息するナッツの一種です。紀元前3000年頃、アーモンドの木が植えられ始めました。聖書の最初の本『創世記』では、アーモンドは贈り物として、貴重な食べ物であると記されています。つまり、アーモンドは栄養成分が高いのです。

アーモンドの栄養成分

フラボノイドポリフェノールを豊富に含み、体内のコレステロールレベルを制御するのに役立つ。心臓病やその他の慢性病にかかるリスクを下げる。

●タンパク質の重要な源であり、空腹感を減らし、体重をコントロールするのにも役立つ。植物タンパク質を求めるベジタリアンに最適。

●人体に必要な微量元素とビタミンEを摂取することができる。美容効果があり、皮膚の微循環を促進し、皮膚を若々しくする。

また、伝統的な漢方医TCM(traditional Chinese medicine)クリニックでは、肺乾燥、喘息、咳を患う患者の健康保護や治療にもよく使われています。

アーモンドはナッツでも果物でもあり、アーモンドのカロテン含有量はマンゴーに次ぎ高いのです。そのため、アーモンドは抗がん果物とも呼ばれています。

アーモンドは糖尿病と心臓病のリスクを下げる上で顕著な効果がある(midori_chan / PIXTA)

以下はアーモンドの2つの顕著な健康効果です。

健康効果1:
アーモンドの食事構造改善による糖尿病予防

研究者は、アーモンドを食べることで糖尿病の発生に関連するリスク因子が減少し、上で挙げた実験のボランティアの食事構造を変えたことと関係がある可能性があると結論づけました。アーモンドを食べることで炭水化物の摂取量が著しく減少し、食物繊維と不飽和脂肪酸の摂取量が増加したことで、ボランティアの食事構造と食事の質が改善されたのです。

米国で発表された別の無作為対照試験の研究結果は、アーモンドを食べることで食事構造を改善できるという観点を支持しています。この研究によると、毎日3オンス(85グラム)のアーモンドを食べることで、糖尿病前期患者の糖摂取量を著しく低下させることができ、同時にタンパク質、不飽和脂肪酸、食物繊維の摂取量を増加させることができます。アーモンドは食事の栄養成分を改善することで、糖尿病のリスクを下げることができるのです。

(つづく)
 (翻訳編集:里見雨禾)