楽観的な性格が長寿につながる?90歳以上生存の秘密

多くの人が長寿を望んでいます。少なくとも90歳まで生きたいと考える人も多くいますが、この願望が実現するかどうかは、多くの要因に左右されます。その要因の1つに、楽観的な心構えを維持することが含まれます。最近の研究では、楽観的な人の方が90歳を超えて長生きすることがわかりました。

この研究は、6月8日発表の『米国老年医学会誌』に掲載されました。この研究によれば、楽観的な人は90歳を超えて生きる可能性が高いとしています。

以前に行われたハーバード大学とボストン大学による研究でも、楽観的な男性や女性の方が寿命が長く、85歳を超えて生きる可能性が高いことが明らかになっています。

ただし、この研究の多くの者は高い社会的地位、経済的地位を持つ白人だったため、ハーバード大学の研究者は、より広範囲で異なる人種のデータを使用して新しい研究を行いました。

新しい研究では、26年間にわたり、様々な人種や各種のバックグラウンドを持つアメリカ人50~79歳の女性15万9255人のデータを分析しました。

この研究によれば、楽観的な考え方が健康と長寿を促進することがわかりました。楽観的な人は、そうでない人と比較して、寿命が5.4%延び、約4年間長生きしました。

元気な3人の老婦人 (Luce / PIXTA)

 

この研究に参加したすべての女性のうち、25%が最も楽観的な人として分類され、別の25%は最も悲観的と分類されました。前者は90歳以上まで生きる確率が後者より10%高い結果となりました。

米国疾病管理予防センターのデータによると、現在の米国人の平均寿命は77歳です。

この研究によれば、ストレスはしばしば楽観的な人にも心理的影響を与えます。しかし、楽観的な人は社会的な支援を自ら提供することが多く、問題解決や計画立案の戦略を使って健康リスクを最小限に抑えることができます。楽観的な人はまた、「感情と行動を管理するのが得意」です。

この研究を主導した科加(Hayami Koga)氏は、「この研究の結果は、人が健康に影響を与える決定をどのように見るべきか、そしてそれを再構築する必要がある」と述べています。

科加氏は、「人は健康に悪影響を与えるネガティブなリスク要因に焦点を当てる傾向があります。しかし、健康に良い影響を与えるポジティブな要因を考えることが重要です。特に異なる人種間でこれらの利点が存在する場合には尚更です」と述べています。

陳俊村