世紀の発明は神様からの贈り物だった

清朝初期の思想家である黄 宗羲(こう そうぎ)は、『王征南墓誌銘(おうせいなんぼしめい)』の中で、太極拳の祖である張 三豊(ちょう さんぽう)の不思議な出来事を記録しました。張三豊は、夢の中で玄天上帝(げんてんじょうてい)から拳法を伝授され、一対百の神通力を持つようになりました。現代にも夢の中で技芸を受け継がれることはたくさんありますが、その中でも有名な3つの実例をご紹介します。

1. レリーフ・エッチング版画の発明

エッチング版画の原理は夢の中で発見されました。イギリスの詩人・画家であるウィリアム・ブレイク(William Blake,1757-1827)は、1787年に弟が重病で亡くなったとき、ブレイクは弟の魂が肉体に離れ、喜びのしぐさで手を叩いて、天井を突き破った様子を見たことを思い出しました。

それ以来、弟の魂は何度も彼に会いに来ました。ある夢では弟の魂から、不浸透性の素材を使って、銅板に文字や絵柄を描いた後、酸性の溶液に浸して、絵柄以外の部分を腐食させ、隆起した銅板を使って紙に印刷するというエッチング版画の原理を教えてくれました。

C.J.ウォーカー夫人の「C.J.ウォーカー ワンダフル ヘアーグロワー

C.J.ウォーカー夫人(C. J. Walker,1867—1919)はアメリカで最初のアフリカ系アメリカ人の女性の億万富豪であり、20世紀初頭に「C.J.ウォーカー ワンダフル ヘアーグロワー」という製品の販売を開始しました。当時、彼女は脱毛症を改善するために市販されているいくつかの製品を試しましたが、どれも効果がなかったため、独自で製品を開発することになりました。

『C.J.ウォーカー夫人:起業家(Mrs. Walker: The Entrepreneur)』によると、ウォーカー夫人は、「(神様は)私の祈りに応えてくださった。私はある夜、夢を見た。夢の中で、背の高い黒人男性が現れ、髪の毛のためにブレンドするものを教えてくれた。材料の一部はアフリカで栽培されたものだったが、私はそれを手に入れた。それを混ぜて頭皮に塗ると、数週間後には毛髪の成長率がアップした。友人にも試してみたところ効果があったので、それを市場に出ることを決心した」記者に次のように語っています。

神霊より賜った剣鍛冶師匠の技芸

台湾の有名な剣鍛冶である陳 世聡(ちん せいそう)氏が作った剣は、岩を割るだけでなく、剣を曲げた後、すぐに真っ直ぐに戻すことができます。宝剣(貴重な剣)は、古くから仏教や道教の法器であり、武器でした。陳氏が中年になって剣を鍛え始めた今現在、中国での剣鍛冶の技芸が途絶えてから3000年も経っています。

剣鍛冶について陳氏は大紀元の取材に答え、自分は多くの研究をしたが、宝剣を鍛造するための難しい技術のいくつかは、夢の中で神様によって教えてくださったものだと述べていました。

陳 世聡氏は、「ちょっと不思議だが、夜になると神霊が下界に降りてきて、私に教えて下さった。私たち剣鍛冶は、中国の鋼剣鍛冶の祖である欧冶子を祀っている。実は、霊界に敬意を持っていれば、瞑々裏に神霊が降臨し、教えてくださるわけだ」と述べています。

神霊から最も教えられてきたのは、四大守護金剛神の一人の法器と言われて、久しく失われていた「剣の王」七星剣です。冷静さと集中力を保つために、彼は剣を研ぐ前に必要な準備をしており、それは瞑想です。さらに、陳氏は 「剣は生きている剣と死んでいる剣に分けられ、生きている剣を鍛冶する際に人と日月の精華を吸収し、剣の品質は剣鍛冶の修行に直結している」とも言っています。

(翻訳編集 啟凡)