神韻芸術団声楽家

独占インタビュー  神韻の歌姫 ソプラノ歌手・耿皓藍さん(1)

東西の音楽を融合させることで、五千年の歴史を誇るいにしえの中国文明に新たな生命の息吹をもたらし、現代の人々に壮麗で優美な古典文化の世界を繰り広げる神韻交響楽団。

そのプログラムには中国の王朝風典楽を題材にした神韻のオリジナル曲が多数採用されているが、クラッシック音楽の名曲や、世界トップレベルの中国人歌手のソロによる神韻オリジナル歌曲もまた、華やかな色彩を放っている。

中でも神韻のソプラノ歌手耿皓藍さんの歌声は、世界各国の聴衆を魅了し続けている。音楽活動で多忙を極める耿さんから、歌にかける真摯な思いを伺った。

―ソプラノ歌手となるまでにどのような道を歩んでこられたのでしょうか?

子供のころから歌うことが大好きでしたから、私の母は市から省までの様々な合唱団に私を参加させてくれました。その後音楽の専門教育を受けるために、芸術系の高校に進学し、卒業後は音楽大学に進学しました。私の音楽人生において一番大きな節目となったのは、2009年に参加した新唐人声楽コンクールで受賞したことです。それがきっかけで、私はソリストの1人として神韻芸術団に入団したのですから。

―優れたソプラノ歌手が備えておくべき資質とはなんでしょうか?

正しい発声法と優れた理解力、そして観客の共感を呼び起こす力です。でも一番大切なことは、音楽を心から愛することでしょうね。うわべのテクニックで歌うのではなく、心を込めて歌うことが大切です。

私の場合、舞台に立って歌詞に込められた意味を感じ取ると、私自身の感情もその歌詞と同化してしまうので、その時に歌で表現されるものは私の内面からにじみ出るものです。いつどのようなしぐさや表情を取ったらよいかを予め練習しておくことは、私にはできません。舞台に立った時から歌い終わるまでの全ての流れは自然に生まれてくるのです。

音楽家としてさらなる高みを目指そうとするとき、先ずは自分の道徳を高めることです。品行を正し、正直であらねばなりません。舞台を降りた時の態度が嘘や偽善にまみれていては、舞台に立って誠実な心を表現することはできないでしょう。純粋で偽りのない気持ちで舞台に立つことで、聴衆の心を打つことができるのだと思います。

―歌っているときにどんなことを考えていますか?

初見の歌詞はすぐに暗記せずに、まず歌詞が聴く人に何を訴えかけているのかを理解することに努めます。そして何度か歌ってみて、そこに込められたもっと深い意味を感じ取ろうとします。それから練習を通じて、歌詞に込められた意味をできる限り表現することに全力を傾けます。

練習時に心が穏やかでなければ、どうやってもうまく歌うことはできません。心が何かにかき乱されているときは、自分の歌声が耳障りに感じます。

通常、私は本番前に出来るだけリラックスし、なぜ歌うのかを自分自身に問いかけます。そして内面の雑念を取り払い、色々な不安や思いを払拭してから舞台に上がります。ですからステージでは、ただ歌うことだけに集中しています。

(つづく)

(翻訳編集・島津彰浩)