買ったばかりだけど…

カバンに心の痛むような手紙が

世界中に溢れるメイド・イン・チャイナの製品を、当たり前のように享受する私たち。しかし、思わぬきっかけで、大国の裏に潜む闇に触れることがあります。

米アリゾナ州に住むローラ・ワレスさん(Laura Barnhart-Wallace)は、義理の娘からもらった商品券を使い、ウォールマートで婦人用のカバンを買いました。しばらくしまっておいた後、使ってみようとカバンのジッパーを開くと、小さくたたまれた紙切れが入っていました。

それは、中国語で書かれた手紙。一度はゴミ箱へ捨てましたが、思いなおして拾い上げ、義理の娘に翻訳するよう依頼したローラさん。そこには、刑務所での過酷な労働の実態が書かれていました。

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「私は広西省英山刑務所の囚人です。毎日、継続して14時間労働し、昼には食事も休憩も取れません。深夜12時まで働き、仕事が終わらなければ殴られます。食事には油も塩も入っていません。毎月、囚人たちには2千元が支払われますが、余った食費は警察が横取りします。囚人が病気にかかったり、薬を必要としたりすれば、その費用は囚人の給料から差し引かれます」

そして手紙の最後には、「中国の囚人は、アメリカの馬、牛、羊、豚、犬よりも劣ります」という悲痛な叫びが。これを読み、心が落ち込んだと話すローラさん。

その後ローラさんは、多くの人に知ってもらおうと、自身のフェイスブックに手紙の画像をアップしました。特定のショッピングセンターを批判するものではないとしながら、「このような事が、多くの場所で起きているにも関わらず、人々は気づいていません」とコメントしました。

一方、カバンを販売していたウォールマート側は、「手紙の出処を証明できないので、コメントは控える」とし、「当社はサプライヤー(商品を供給する人や企業)に対して、倫理基準に準ずるよう要求している」と発表しました。

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いずれにしろ、このような手紙を製品に入れて出荷するのは、命がけだったはず。中国で収容されているのは、刑事犯だけではなく、信仰への弾圧を受けている人たち(主に法輪功)や、思想犯などもいます。手紙にあった状況は、ほんの氷山の一角に過ぎず、世界を支配する「メイド・イン・チャイナ」の裏では、多くの囚人の血が流されているのかもしれません。

(翻訳編集・郭丹丹)