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 11月28日、OECDは経済見通しを発表し、日本経済は今後も拡大が続くとの見方を示した。写真は14日、大阪で撮影(2006年 ロイター/Issei Kato)

日本経済拡大続く、07年実質成長率は下方修正=OECD

 経済協力開発機構(OECD)は28日、加盟国の経済見通しを発表し、日本経済は今後も拡大が続くと見込まれるとした。実質国内総生産(GDP)見通しは2006年を前回(06年5月)と同様の2.8%に据え置く一方、07年を2.0%に下方修正。新たに発表した08年も2.0%を見込んでいる。日本経済のリスク要因では、経常収支不均衡を背景とした大幅な円高や政府債務増大による金利上昇、賃金伸び悩みによる消費への影響などをあげている。

 日銀の金融政策については、物価上昇率が確実にプラスとなり、新たなデフレのリスクが無視できる程度になるまで政策金利を引き上げるべきではないとし、「物価安定の理解」で示されている消費者物価指数(CPI)前年比の0─2%程度は下限の引き上げが適切と指摘している。

 OECDは、日本の07年の実質GDP見通しを前回の2.2%から0.2%ポイント下方修正したが、これは前回に比べて外需や在庫がやや下方修正となったことが要因で、日本経済全体の見通しが大きく変わったわけではない。

 日本経済に対する基本的な認識としては、「民需主導の自律的な拡大局面に成熟している」と位置付け、今後も「成長のペースは潜在成長率近くの2%付近まで減速する可能性はあるものの、景気拡大は2008年を通して続くと見込まれる」と指摘している。

 景気のけん引役は、引き続き民間設備投資で、外需も成長に寄与するとした。民間消費については「労働市場が引き続きひっ迫することから、賃金上昇により下支えされるだろう」とみている。

 こうした賃金上昇により、単位労働コストの低下に歯止めがかかると見込まれ、CPI上昇率は「徐々に上昇し、2008年には1%(程度)に達する」との見通しを示している。具体的には、2007年まで0.3%の低位で推移し、2008年に0.8%に上昇する姿を描いている。

 [東京 28日 ロイター]

 (06/11/29 08:06)  





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