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中国長春、女性ボディーガード訓練の武術館 (China Photos/Getty Images)

中国:拡大する貧富格差の代償=治安状況悪化でボディーガード需要高まる

 【大紀元日本4月19日】ここ数年来、中国貧富の差が次第に拡大しする一方で、暴力団・マフィア組織も増え、富裕層の危険度も高くなった。中国の富裕層はすでに暴力団・マフィア組織のターゲットになり、ボディーガードの需要が急速に高まっているという。

 米ロサンゼルス・タイムズ14日付報道によると、日に日に貧富の格差が拡大し、中国の治安状況が危ぶまれているため、近ごろ富裕層が襲われたり、拉致されたりする報道も目立っていることから、ボディーガード業務への需要が高まっている。

 楊盛利(Yang Shengli 音訳)が経営する「安栄ボディーガード・セキュリティ・コンサルタント(Anrong Bodyguard Security Consultant)」は1年前より起業した。現在すでに約100人のボディーガードをかかえる会社になり、スターのジャッキー・チェンも顧客の一人であるという。個人のボディーガードを雇うと費用はどれくらいなのか?「普段の日(ピーク時期除く)、ボディーガードは一日8時間働き、諸経費を除いた一日の雇用費用は少なくとも140ドル」という。

 今年51歳になった楊さんは、「この業界の需要は高まっている」とし、中国には約2万社の個人探偵とセキュリティ会社があると話した。しかし、ほとんどが政府の許可を得ておらず、楊さんの会社のように政府の認可を受けているのはわずかだ。

 ある成都の不動産開発業者、 36歳のデビッド.厳さん(David Yan)は、ボディーガードを一人雇って3年になる。数年前、厳さんの友人が辺鄙な地区に誘拐され、約6万ドルの金をゆすられてやっと釈放されるという事件が発生した。「この事件に衝撃を受け、突然危険を感じるようになった」と厳さんは述べた。

 楊さんによると、経営者は妻と子供の安全を確保したいことから、女性ボディーガードの需要が最も多いという。

 ドイツの『デア・シュピーゲル』報道によると、北京、上海の富裕層が常に危険にさらされており、中国のボディーガード業界はここ数年来、急速に発展したという。

 財産が増えるにつれ、危険度もアップする。新たに生まれる中国の富裕層は、裏社会と繋がっている政府高官や暴力団・マフィア組織のターゲットになる。商売のライバルは殺し屋を雇用して、狂暴に競争相手をつぶす。犯罪者組織も金持ちを誘拐し、あるいはゆすりの手段で財産を奪う。

 中国の誘拐事件は年々増加し、2004年における誘拐案件の被害者は4千人。有名人が誘拐された例もある。有名な俳優・呉若甫(Wu Ruofu、音訳)さんは、乗っていたBMW車から引きづり出され、北京北部のある所に拉致された。犯罪組織は210万人民元の身代金を要求したが、数時間後警察が呉さんを救出した。

 しかし、このような不幸中の幸い例だけではない。ユン全民(Yun Quanmin、音訳)さんは内モンゴルの紡織業界の有名な経営者。経営する工場へ行く途中に誘拐された。誘拐者二人は50万人民元を要求したが、ユンさんの家族がその半分しか支払わなかったために、誘拐犯はユンさんを生き埋めにした。

 現在、中国の富裕層に雇われているボディーガードは推定20万人。南部の経済が発展している広東省と福建省は富裕層とマフィア組織が共に多く存在し、誘拐事件も最も多く発生する地域とされている。

 
(記者・華明編集/翻訳 聖淘)


 (08/04/19 11:29)