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今年1-7月において、輸出額10万米ドル未満の中国玩具企業が、去年同期比で52・7%減少した(Getty images)

中国玩具輸出企業、今年半数が倒産

 【大紀元日本10月22日】中国税関当局によると、今年1-7月において、輸出額が10万米ドル未満の玩具企業は1574社となり、去年同期の3600社と比べ52・7%減少したという。相次いで発生した中国製玩具の安全問題により需要が低迷し、中国の玩具企業の半数近くが今年になって倒産した。

 BBCの報道によると、今年1-8月の玩具輸出総額は51億米ドルに達したものの、去年同期と比べわずか1%の伸びに留まったという。中国では今年に入って、半数近くの玩具輸出企業が倒産している。中国税関当局の報告によると、今年に入ってから国内原材料と人件費の上昇、人民元切り上げの加速、融資が困難なことや輸出還付税率の引き下げ、さらに国外における検査費用の増加などが玩具企業倒産の原因だという。また、世界各国で発覚した中国製品の有毒物質問題が輸出の減少に拍車をかけている。

 今月12日付の香港紙「太陽報」によると、米国玩具メーカー大手のハズブロと米国消費者製品安全委員会(CPSC)は、中国製おもちゃのピストル(Nerf N-Strike Recon CS-6 Blasters)で、4歳から12歳の児童が怪我を負うという事故が46件報告されており、現在商品の回収を行っているという。

 *安全問題で需要縮小

 回収対象となったおもちゃのピストルは、銃身が黄色でグリップが黒、引き金や弾倉などがオレンジ色で、対象年齢は6歳以上。昨年11月から今年8月にかけて、世界各国のウォールマート、ターゲット、トイザラスなどのスーパーで20ドルで売られていた。

 CPSCの情報によると、玩具表面塗料に含まれる鉛の量が基準値を超えた場合、児童の健康に被害をもたらす恐れがあるとし、中国製おもちゃのパトロールカー3000個を回収したという。同おもちゃを輸入したTCBインポーター社は、児童が鉛を大量に接種した場合、神経系統に障害をもたらし、中毒を起こす恐れがあると警告している。現在のところ、同おもちゃに対する健康被害の報告は受けていない。

 米国検査検験当局は、あらゆる玩具製品に対する検査を徹底し、市場において全面的な調査と同様の商品の監視を行うと発表した。

 *世界各国で中国製玩具を回収

 去年6月から9月において、表面塗料に基準値を大幅に超える鉛が検出されたことで、米国最大手玩具メーカーのマテル社は2000万件の中国製玩具を回収した。塗料生産会社が偽の無鉛色粉を塗料に混入し、マテル社の下請け製造企業に提供したことが原因だった。

 その後、世界各地で中国製玩具に対する厳しい検査が実施され、日本、ペルー、ロシアなどで問題のある玩具が回収された。今月7日付のカナダ紙「トロントスター」は、トロントにある数多くの小売店で販売されている児童用玩具とアクセサリーの中で、鉛が基準値を上回ったものは全体の40%を占めており、大部分が中国製である、と報道した。

 *倒産の原因

 中国税関当局の報告によると、今年に入ってから、国内原材料と人件費の上昇、人民元切り上げの加速、融資困難、輸出還付税率の引き下げ、さらに国外での検査費用の増加が主因で、国内多くの玩具メーカーが倒産に追い込まれたという。

 米国のサブプライムローン危機の影響を受け、中国は対米国、香港、カナダの玩具輸出額が下降傾向に転じたが、一方、対EUの玩具輸出額は1-7月において約11%伸びた。しかし、ユーロ圏地域の経済は後退の兆しをみせており、今年下半期も同じ伸び率を保てるかどうかは予測できない。

 *玩具業界についての見通し

 中国の玩具製造は、プラスチック製品や縫いぐるみなどのような単純加工段階にとどまっているため、付加価値が低く、国外の技術とデザインに大きく頼っている。

 中国玩具、ないし中国製品がこのような委託加工段階を抜け出し、従来の「安価」なイメージを覆すためには、製品の安全、エコロジーおよび品質確保の徹底を実施し、良質な製品を生産していかなければならないだろう。

 
(翻訳・坂本、張)


 (08/10/22 06:09)  





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