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カプセル型電子医療機器「「iPill」」(ネット写真)

がん治療の最前線―カプセル型電子医療機器に注目!=オランダ

 【大紀元日本12月13日】

 オランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクス社の研究部門は2008年年末、開発中のカプセル型の電子医療機器「「iPill」」を発表した。同医療機器はクローン病や大腸炎、大腸がんといった命に関わる病気治療に向ける。

 従来、癌腫瘍の治療法としては、内視鏡、放射線、化学療法、或いは手術などがメインだったが、治療途中に体の健康な部分に損傷を与える恐れがあるし、患者は激しい痛みにも耐えなければいけなかった。

 中でも、最も肝心なのは薬剤の用量である。消化管癌収容疾患の治療の場合、薬剤の用量は医者にとって大きな挑戦である。用量が少なかった場合、腸のがん細胞に届く前に胃で溶ける可能性が高い。しかも、このような薬剤は毒性があり、骨髄や精液に影響を与える恐れがある。

 フィリップス社カプセル型電子医療機器「iPill」が注目された理由は、特定の部位に適量の投薬ができるからである。

 「iPill」は,口から飲み込み,自然と消化管を通過するように設計されている。消化管を通過する間に,あらかじめ決められた薬の放出プログラムに従って,薬を消化管内に直接投与できる。マイクロプロセッサで制御されたポンプを使って薬を放出する。加えて,消化管内で特定部位の温度を測り,測定結果を外部の受信ユニットに無線通信で送信することも可能だ。

 投薬する部位の特定には,「iPill」の周囲の酸性度(pH)を用いる。研究部門Philips Researchによれば,腸管はそれぞれの部位で異なったpH値を持っているという。例えば,胃は酸性が強く,「iPill」が胃を通過すると酸性度は急激に低下する。腸の上部に進むと,徐々に酸性が低下するといった具合である。「iPill」はこういった周囲の酸性度と口からの経過時間を計測して,腸管の特定の部位に正確に薬を放出できるという。

 現在、フィリップス社は年間8億米国ドルの費用をかけて、「iPill」の生物学研究を行い、性能改善を進めている。現段階では動物の生体実験がすでに完了し、今年年末までに人体実験に入る予定である。

(翻訳編集・楊J)


 (09/12/13 05:00)