【神韻の足音】⑩ 純善純美の世界

【大紀元日本1月29日】先日、早朝の上海で、マッチ箱が転ぶように完成間近の13階建マンションが倒れた。

作業員1人が死亡。犠牲者にはお気の毒に思うが、日本では想像もつかない異常な事故が、中国では日常的に起こるらしい。住民が入居してからでなくて良かったと胸をなで下ろす中国式ブラックユーモアには、思わず背筋が凍る。

大型の橋梁が瞬時に倒壊し、高層の建築物が巨大な松明となって燃え上がる。「おから工事」に代表される手抜き工事がその一因とも言われるが、もはや中国の現状は、国家自体が倒壊寸前の様相を呈しているようだ。いずれにせよ、建つ前に倒れたマンションが私たちに突きつけたものは、人為の儚さの究極の姿であった。

神韻を初めて目にした観客は、身が震えるほどの衝撃を受けるという。人為ではない純善純美の世界。人々はそれに圧倒され、癒され、その日から生まれ変わるのだ。

(大紀元時報2009年7月9日号より転載)