THE EPOCH TIMES

洛陽・性的奴隷事件 中国社会「ストックホルム症候群」縮図

2011年10月25日 08時33分
 【大紀元日本10月25日】今年9月中国河南省の洛陽市で、6人の風俗業女性従業員が洛陽市技術監督局幹部の李浩に地下室に長期間監禁されて、「性の奴隷」にされたうえ、2人が殺されたという悪質な事件が発覚した。人々は、この犯人と彼の残忍な「変態」に憤りを感じ、被害者の悲惨な境遇に同情すると同時に、ある不思議なことに首を傾げた。3カ月から2年もの長期間にわたって地下室に監禁され自由を奪われた従業員らは、誘拐者の言うことを聞かない状態から聞くようになり、しまいには彼に媚を売り、争ってその歓心を得ようとするようになった。さらに、救出された後も、その「兄さん」の肩を持つような話をしたという。

 その理解しがたい行為について、米ジェファーソン大学総合医学センター精神と行動医学主治医の楊景端博士と米国心身科学研究院の劉漢文博士は、雑誌『新紀元』の取材で、それは典型的なストックホルム症候群で、中国社会の縮図だと指摘した。

 ストックホルム症候群とは、誘拐や監禁された被害者が、極限状態の中で犯人に同情や連帯感を抱くようになることをいう。その由来は1973年、スウェーデンのストックホルム市で起きた銀行強盗事件である。1週間に及ぶ立てこもりの末に人質が解放されたが、人質たちが犯人をかばう証言をしたり、警察を非難したりしたほか、人質の1人が犯人と結婚するに至ったという。ストックホルム症候群とは恐怖と生存本能に基づく、自己欺瞞的心理操作と言われている。

 中国でのストックホルム症候群

 楊景端氏は「これは中国で起きたストックホルム症候群の現象だ」、さらに「人々は性的奴隷事件から中国全体の社会状況を連想することができる。中国社会の中では民衆のすべてが多かれ少なかれ、いくらかのストックホルム症候群の症状を持っている」と指摘し、今回の事件をこう説明した。

 女性たちは地下室に閉じ込められ、完全に外部と断絶され、十分な食物も得られず、生存環境が極めて悪いため、恐怖心が生じたのである。それでも何とか生き延びようと、歪んだ心理状態に陥り、誘拐者にこびを売ったりするようになり、そのうちに、誘拐者への感情までが生じたのである。これらの人たちの境遇はまさに中国社会の縮図だ。中国は閉鎖的な状態に置かれ、みんなが中共(中国共産党)の歓心を買おうとし、生存するために中共への感情が生まれたのだ。

 中共は人々の心に恐怖を作り出し、人々の生存環境を制御、剥奪し、中国人同士を互いに生存のために腹を探り合わせ、暗闘させている。住宅の分配、役職の昇進、幹部の抜擢など、これらはすべて中共が人をコントロールするために用いた手段である。女性が地下室に閉じ込められても誘拐者の歓心を得ようと争ったように、中国の毎回の政治運動では、多くの中国人は自分の同僚、甚だしきに至っては身内さえも迫害した。たとえば、薄煕来中共政治局委員は文化大革命期、自分の父親に対して激しく暴力を振るったとか、この社会がどれだけ重病にかかっているかの反映だ。

 李浩は見せしめのため、性的奴隷事件の中で女性を殺害して恐怖を造った。これは共産党が政治運動を行って、一部の人を迫害することにより、他の人々を支配するのと何の違いがあろうか。性的奴隷事件を中国社会全体にまで拡大してみると、とてもよく似ていると感じる。

 中国民衆のストックホルム症候群を治療する最も良い方法は、真相と中共の本質を知り、自ら反省することである。

 処方は環境を変えること

 劉漢文氏は、60年を2年に短縮し、13億人を6人に減らせば、性的奴隷事件は中共が中国民衆にストックホルム症候群をもたらすミクロ医学実験に相当するとして、次のように語った。

 中国社会全体は、地下室の牢獄と大して変わらない。この病気を患う人は本当の民主が何かを知らず、外へ行って叫んで救いを求めることを知らないでいる。

 中共のメディアと教科書はいずれもストックホルム症状を強めている。中国大陸の民衆は、いつもどこかがおかしいと感じながら、この生活状態に慣れてしまい、しばらくこのままでも仕方がないと考えている。中国大陸でこれだけの人々、全体がこのような病気にかかることは歴史上かつてなかったことである。中共により、この数十年間、意図的に伝統文化を破壊され、共産党文化を注ぎ込まれているので、最もこの病気になりやすい。これは中共の愚民政策の結果である。中共は60年余り統治した結果、国民全体にこの病気を患わせたのである。

 中共は中国人の信仰を破壊し、人々が何も信じられなくなり、低級な趣味しか求めないように堕落させてきた。そうすると、コントロールもしやすくなる。中共が最も恐れているのは信仰を持つ人である。信仰があれば、抵抗力を持ち、意識もはっきりして、この病気にかかりにくくなる。中共がなぜ法輪功を弾圧したのか、原因の一つはこれである。

 このストックホルム症候群を治療するために、重要なのは環境を変えることだ。しかし、中国の13億人がすべて海外に移民するわけにもいかない。最も良い方法は中共及びその関連組織から脱退することである。みな脱退することにより、心理的に脱却し、正気の場を形成し、中共を恐れなくなるのである。同様なところでも、この病気の基礎は存在しなくなるので、その環境から脱却できるのである。

(翻訳編集・金本)


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