THE EPOCH TIMES

最高指導部、周永康氏の犯罪事実すでに把握 対応には意見分れか

2012年04月14日 10時02分
 【大紀元日本4月14日】中国最高指導部が3月15日、重慶市元トップ薄煕来氏の解任と調査を公表してから、薄氏の後ろ盾であり、公安、警察、司法、諜報等を主管する中共中央政法委のトップ周永康・書記の動向が注目されている。北京の情報筋によると、最高指導部はすでに周永康氏の様々な犯罪事実を把握しているが、その内容が重大過ぎて中共政権の安定を脅かしかねないため、内部ではその対応について「意見が分かれている」という。

 周永康氏に不利な裏情報が噴出

 10日、重慶市トップである重慶市党委員会書記を解任されたことに続いて、中央政治局委員および中央委員会委員など、薄煕来氏の党内の全ての役職も剥奪された。

 その直後から、ウェブサイト上には、次期最高指導者・習近平氏をおろす政変計画、殺人、汚職、女性関係、法輪功弾圧など、周永康氏に関する裏情報が殺到。。中でも最も多いのは政変の計画に関する情報であり、その情報源の多くは政権内部とされている。

 中国問題専門家は、「最高指導部の各派はそれぞれ自分たちに有利な情報を流して、社会の反応を試しているのではないか。一種のストレステストとも言える。周氏の犯罪事実の公表による政権安定へのリスクを最小限に抑えたい狙いだろう」と分析した。

 12日、海外の中国語メディアによると、周永康氏は四川省トップである同省党委員会書記在任中に、交通事故を装って先妻(長男・周斌氏の母親)を殺害した。当時の不倫相手で現在の妻・賈氏と一緒になるためだという。この案件に関しては重要な証拠がすでに収集されているとも報じられた。

 さらに海外メディアは12日、情報筋の話として次のことを報じた。英国人殺人の容疑で逮捕されている薄氏の妻・谷開来容疑者は、死刑を免れるため、周永康氏の「政変計画」を暴露。同容疑者は、周永康氏が習近平氏や党の最高政策決定機関である中央政治局常務委員会の他の常務委員を失脚させる計画の主謀者であると証言し、周氏を「常務委員会のガンだ」と称したという。

 また、「周永康氏と薄煕来氏は北京、重慶、成都で計5回密談し、薄氏を周氏の後継者として中共中央政法委のトップに就任させ、2年以内に次期最高指導者の習近平氏を失脚させると計画していた」という情報も相次ぎ報じられている。

 そのほか、「周永康氏は、薄煕来氏と王立軍氏に協力して、ドイツから最先端の盗聴設備を入手。中央政治局の常務委員たちに盗聴を仕掛けた」「周氏の息子・周斌氏は200億元以上の不正な財産を築いた」などの情報も飛び交っている。

 さらに同日、ある海外の中国語情報サイトは、「周永康氏とその側近に関する告発情報」と題する文章を掲載。周氏が法輪功弾圧で行った犯罪事実を挙げたほか、「(周氏がトップを務める)中央政法委は法輪功弾圧の方法を、中国社会における他の方面にも徐々に応用しようとしている」と記すとともに、「周氏は、中央政法委を最高指導部から切り離した『独立王国』にして、公安、検察、司法を自家の道具のように支配している」と論じた。この文章は、周永康氏の兵器(注、公安・武警を統括するトップであるため銃火器などを特権的に扱える)を秘密に保管しているという人の名前まで書いている。

 薄・周の「政権奪取計画」その内容

 この薄煕来氏と周永康氏の「政変計画」を最も早く暴露したのは米国の情報サイトであった。今年2月、習近平国家副主席が訪米した際に、米情報サイト「ワシントン・フリー・ビーコン(Washington Free Beacon)」は長篇の報道を発表。それによると、2月6日に成都の米国総領事館に駆け込んだ重慶市元副市長・王立軍氏が、薄煕来と周永康両氏が習近平氏を失脚させて政権の奪取を計画している証拠を米側に提出したという。

 その後、海外の中国語情報サイト・博訊ネットは、情報筋の証言として、中国政府の取調べを受けている王立軍氏は、薄・周両氏の同計画をすでに白状したもようと報じた。それによると、薄・周は習近平氏を倒すため綿密な計画を立て、今年の旧正月以降から実行しようとしていた。その計画とは、まず海外のメディアを利用して習近平氏への非難や攻撃を展開してその権力を弱体化させ、次に薄煕来氏に中央政法委のトップの座を継がせる。そうして武装警察と公安を掌握した薄煕来氏が、タイミングを見計らって、習近平氏に中国共産党総書記の座を明け渡すよう迫るというもの。

 米在住の中国問題専門家・石蔵山氏は、「多くの情報の内容は非常に詳細で、一部の材料は特に細心の注意のもとに収集されたものだと分かる。また、体制内部の高官や、周永康氏とつながりを持つ人物しか知らないはずの情報もある。最高指導部の中で、周永康氏の失脚をだいぶ前から推進している人物はいるだろう」と述べた。

 王立軍事件を引き金に、薄煕来氏に続いて周氏は次に倒されるドミノだという見方は根強い。情報筋によると、江沢民派の大黒柱とされてきた周氏は、胡錦濤国家主席と温家宝首相の主要な政敵であるほか、いまや内部分裂した江沢民派の面々たちも周氏に対して様々な不満を抱いている。「彼(周氏)は、まさに四面楚歌に瀕しており、その失脚は時間の問題だ」という。

 法輪功弾圧の犯罪事実、公表なるか

 内部情報筋によると、周永康氏への対応について、温家宝首相の見解は、同氏による法輪功弾圧での重大な犯罪事実を公表する、つまり生きた法輪功学習者からの「臓器狩り」や、弾圧を正当化するために様々な犯罪を捏造して法輪功に濡れ衣を着せた事実などを公にすることだという。

 一方、その内容があまりにも衝撃が強いと予想されるため、最高指導部の他のメンバーたちの中には政権崩壊を招くことを憂慮する声もあり、政権内部では意見が分かれている。

(記者・林鋒、翻訳編集・叶子)


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