130億歳?最古の恒星発見

【大紀元4月16日】オーストラリア国立大学、日本国立天文台及び東京大学等の機関の研究者は、英科学誌ネイチャーで、米国ハワイの望遠鏡より、宇宙草創期に誕生し、今日までに最古の銀河系恒星が発見されたことを発表した。今回の発見は、宇宙誕生初期の恒星の特性を研究するのに、重大な意義を持つものだと考えられる。

「HE1327―2326」と命名されたこの恒星は、太陽から4000光年離れたウミヘビ座方向に位置し、光度13.5級であり、その表面温度は太陽より61,807℃高く、表面温度からその質量は太陽の0.7倍であることが分かった。

鉄の含有量が極めて小さいこの恒星は、ビッグバンの約7億年後の130億年前に誕生したと見られ、“第一世代恒星”の生き残りか、あるいは第二世代恒星の可能性が高い。

宇宙が140億年前のビッグバンの後に膨張し始め、最初に誕生したいわゆる“第一世代恒星”は水素及びヘリウムなどの軽量元素で形成され、鉄などの重い元素は恒星形成後に、内部の核融合によって作られたため、第一世代星の重い元素含有量はきわめて少ないことが推測される。

比較的遅く誕生した恒星は、死亡した早期恒星の残骸から一部の重い元素を受け継ぐため、鉄元素の含有量が比較的高くなる。銀河系の大多数の恒星はその通り。

恒星の中の各種元素含有量を分析した結果、鉄の含有量は太陽の25万分の一に過ぎず、これまでの重い元素が最も少ない恒星よりも4割少ないことが分かった。鉄の含有量から見て、最古の恒星だと推測される。

日本国立天文台の研究員は、当該研究チームはすでに宇宙最初の恒星の形成過程の研究に着手していると公表した。