古代アジアの武器とその多様性

古代アジアの士たちは、その時代と地域に応じて様々な武器を使用していました。剣から槍、弓矢に至るまで、これらの武器は単なる戦闘用具ではなく、技術の進展、文化的価値、そして社会的地位を象徴していたのです。

斧は、もともと木を切るためのものです。後に武器にはなりましたが、重さのため、戦場ではほとんど見かけられませんでした。

美しく彫り込まれた斧は、芸術品として尊ばれています。

棒は、最も基本的な古代の武器と言えましょう。棍棒のようなもので、木製またはスチール製です。武道で用いられ、熟練した者が手にすると、致命的な武器となります。

『西遊記』で孫悟空が用いる金の如意棒は、海を支える巨大な柱でした。小説では、如意棒の重さは一万三千五百斤(約8トン)で、悟空の耳の後ろに収められるように縮めたり、何でも好きなものに変化させることが可能です。

弓は弾射する武器としては最古もので、中国の弓は四千年以上前に生み出された とされています。

弓道は、書道、数学、儀式典礼、音楽、戦車の操縦に並んで、古代の高貴な者に要された6つの教養の一つでした。弓道は単なるスポーツではなく、心身を修め、君子の風格を身につけさせるための方法でした。

孔子は『論語』の中で「君子は人と争うことはしない。強いて言うならば弓の試合だろう。堂に上がる時は相手に恭しくお辞儀をし、下りてからは杯を交わす。争いと言っても実に君子的であろう」と説いています。

西洋のサーベルに似たこれらの刀は、古代の歩兵が用いていました。柄が長く刃が短いものもあり、戦場で遠くを刺せるものとして無比の威力を発揮していました。

古代中国では、剣同様、刀も社会的地位を意味するものとして、多くの高官が携えていました。

二枚刃の剣は、古代の短い武器に属し、四千年以上前の殷(いん)の時代に遡ります。「百兵の君」として知られ、西洋文化に見られるように、高貴さと権力を合わせた装飾品でもあります。

古代中国では、皇帝から文人まで剣を携えていました。素晴らしい剣を携えることが、社会的地位の象徴でもありました。

柄の長い槍は、古代の戦場でよく使われました。武器として最も早期からあったもので、「百兵の王」としても知られています。神韻の演目『忠を尽くし国に報いる』の宋朝の将軍・岳飛は、 勇敢に槍を使いこなして兵を指揮し、国を守ります。

矛は 短い武器として区分され、槍より重く、 弾性もそれほどありません。矛の先は両刃や三叉の鋭い刃を備えます。

 

――「神韻芸術団」(日本語ホームページ)より転載

https://ja.shenyunperformingarts.org/explore/view/all/page/5