親友探し、ネット交流サービスは不向きか=英調査

英国の研究者は10日、ネット上に多くの友人を持っている人が、そうでない人と比べて親しい友人が多くいるとは限らず、親友の数にはほとんど違いがないとの調査結果を発表した。

近年「フェースブック(Facebook)」や「マイスペース(MySpace)」といったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が普及。インターネット上で多くの友人や知り合いを簡単に集められるようになったことで、人間関係のつながりに変化が生じている。

英シェフィールド・ハラム大学の進化心理学者ウィル・リーダー氏率いる研究チームは、最も人気があるこれら2つのSNSに着目し、友情に対する考え方などを質問する形式で調査を実施。その結果、90%の回答者が、人と強いきずなを結ぶには直接会うことは欠かせないと答えたという。

同氏は、英科学振興協会主催の会議の場で、「われわれの親しい友人のほとんどは、面と向かって会うことを必要としている」と述べた。

また同氏によると、別の研究では、ほとんどの人が150人前後を自分の広がったネットワーク上に抱えているものの、親しい友人として見なせる人はその中でも少数しかいないことが明らかになったという。

[ヨーク(英国) 10日 ロイター]