【季節のテーブル】バミューダ海域に消えたファンタジー

【大紀元日本11月18日】宮城県石巻市・牡鹿半島の洋上に、ぽっつりと浮ぶ島があります。島全体が山である神域です。金華山(きんかさん)島と呼ばれています。神の使いである鹿が、自由奔放に生活しています。

黄金山神社に「3年続けてお参りすれば、一生お金に困ることはない」のです。金山毘古神(かなやまひこのかみ)と金山毘賣神(かなやまひめのかみ)が仲睦まじく鎮座しておられ、夫婦和合の印である金銀財宝の富を分配します。

金華山は2001年に、環境省から「かおり風景100選」に認定されました。潮風が運ぶ<花と草の匂い>が、ブナとモミの原生林の間を漂って、登山客を歓待してくれるのです。土井晩翠が金華山頂で詠じた『金華山より太平洋を臨みて』という句碑の一節・・・「あゝ金華山 千歳の昔に聞きし黄金は今その胸に空なしとも・・・無声の教え登臨の子にとこしえに施すか」が、さすらう秋風の無声のファンタジーを伝えます。

1992年11月23日に琵琶湖畔から、ゴンドラ船「ファンタジー号」が太平洋横断に向かって飛び立ちました。ヘリウム風船を沢山くっ付けた、大真面目で漫画チックな一人ぼっちの鈴木嘉和さんの飛行器は、金華山沖で行方不明になりました。

金華山沖の魔のバミューダ海域? に吸い込まれたファンタジー号の消息は、今も杳として知られていません。風船おじさんこと、鈴木さんの安否も不明です。牡鹿半島の遠吠えが聞こえる、もう一つの秋の無声のファンタジーです。一人ぼっちのファンタジーは、やはり千歳の黄金の夢をゲットし難いのかも知れません。

(洸)