ミツバチの大量死 ウイルスと真菌が原因か=米研究

【大紀元日本10月15日】一体、何がミツバチを死に追いやっているのだろうか。謎の大量死は世界各地で報告され、米国だけでも06年から20%~40%の養蜂場でミツバチが消失している。ミツバチが短期間に姿を消してしまう「ハチ群崩壊症候群」(Colony Collapse Disorder、CCD)について、米軍部の科学者とミツバチの専門家が共同で研究に取り組み、「真菌ウイルスの両方が原因」と報告した。

米モンタナ大学 (University in Montana)のミツバチ専門家チームと米ボルチモア陸軍エッジウッド化学生物センター(Edgewood Chemical Biological Center)の研究者らは、ミツバチの大量死は真菌とウイルスのコンビネーションによるもので、それらがミツバチの腸内に作用し、栄養吸収を妨げたと報告。同論文によると、CCDに襲われたほぼ全ての養蜂場から、真菌とウイルスの両方が発見されたという。どちらか片方がミツバチの死因となったとは考え難く、両方が同時にミツバチを攻撃する時、その死亡率は100%だと同論文は指摘している。

同研究に携わったモンタナ大学のジェリー・ブロメンシェンク博士(Jerry Bromenshenk)は、「ウイルスと真菌のどちらが先に、ミツバチに作用したのかは分からない」と話す。片方がミツバチの体力を弱めさせ、もう片方が攻撃性を強めたのか、あるいは片方だけでミツバチを殺すに十分な作用があるのかは明確ではないという。

同論文は、オンライン科学ジャーナル「PLoS ONE」に掲載されている。

(翻訳編集・豊山)