スフィンクス参道 新たな発見=エジプト

【大紀元日本11月22日】エジプト考古最高評議会の15日の発表によると、エジプト南部ルクソール市で2300年前に造られたスフィンクス12体が発掘された。歴史に記載されていた「スフィンクス参道(Sphinx Alley)」全長約600メートルの小道の存在を証明する発見と考古学者は見解している。

ルクソール考古発掘部門主管のマンソール・ボライク氏(Mansour Boraik)によると、古代エジプト東部地区の聖地(神殿遺跡)であるルクソール神殿は、スフィンクス参道でカルナック(Karnak)神殿と結ばれていた。古代エジプト人はこの参道を通って神殿に行き、礼拝したという。

発掘された12体のスフィンクスのうちの1体(AFP PHOTO/HO)

今回発見されたスフィンクス参道にあるスフィンクスの石台に、古代エジプト第30代のファラオ・ネクタネボ1世(NectaboⅠ、紀元前362年没)の名前が刻まれていることから、この時代のものと推測される。

最も古い記録によると、スフィンクス参道は約3500年前に、古代エジプト第18王朝5代目のファラオ・ハトシェプスト(Hatshepsut)女王が建築したと言われている。当時、神(テーベ)に捧げる「オペト(Opet)祭り」を行うために舟がナイル川に沿って航行していた。ナイル川はちょうど両神殿をつなぐスフィンクス参道の両側を流れていたという。当時、参道に置かれたスフィンクスの数は少なかったが、後の統治者が大量に増築したこと(千体以上)で、スフィンクス参道の名前がついた。

参道と女神ムト(Mut)神殿とがつながる埠頭がみつかれば、古代の水路で結ばれた第3の神殿の発見となることが期待されている。ムト神殿までの舟の跡が見つかれば、オペト舟祭りの行進ルートはこれまでに考えられていたものより、さらに複雑であることになる、とボライク氏は語っている。

(翻訳編集・豊山)