中国副総領事を調査 伝統芸能公演への妨害で=韓国市民団体

【大紀元日本3月8日】韓国法輪大法学会などの複数の市民団体は3月4日、記者会見を開き、神韻芸術団による中国伝統芸能の公演を妨害したとして、中国の金燕光・副総領事を調査、国外追放を求めていく意向を示した。妨害行為が韓国の文化の主権への侵害にあたり、法律違反だと主張している。

神韻芸術団の韓国公演を主催する「韓国法輪大法学会」によると、昨年末、プサン、テグ(大邱)、コヤン(高陽)の三つの都市での公演直前に、駐プサン中国総領事館の金燕光・副総領事が各公演会場と地方政府に圧力をかけ、会場の使用契約を破棄するよう要求し、「公演を開催させれば、中韓両国の外交関係に悪影響を及ぼす」と脅した。テグ市とコヤン市は当初から、中国大使館の要求に応じない態度を示したが、プサン市は会場の使用契約を中止すると公演主催者に通達した。その後、主催者側は裁判で勝訴し、プサン市での公演も予定通り行われた。

海外の中国人アーティストが加盟し、米国ニューヨークを本拠地とする神韻芸術団は、中国共産党政権に破壊された中国伝統文化の復興を掲げる。主催者側によると、同芸術団は2006年から世界100以上の都市で公演し、華麗なる舞台と演出が好評を博しているが、その反面、中国当局の度重なる妨害工作を受けてきた。

韓国の公演主催者は、駐プサン市の中国総領事館の妨害行為は韓国国内法に違反したと指摘している。

今回の記者会見に参加した市民団体「司法改革国民連盟」の代表は、「国家の尊厳と自治意識を持たない国は植民地と称されている。韓国政府と国民は中国共産党政権の前で真に独立した自治意識を貫いたかどうか、疑問を持たざるを得ない」と述べた。

記者会見に参加した各市民団体は共同声明を発表し、金燕光・副総領事の行動を全面的に監視し、韓国の各地方政府機関への出入りを調査するよう国民に呼びかけ、「最終的には、同副総領事の国外追放を目指す」との意向を示した。

日本でも2006年から毎年神韻公演が行われているが、会場への匿名者による嫌がらせ電話が絶えないという。主催者は、協賛となる団体や企業も、中国大使館からの圧力を受けているなどと指摘している。 

(翻訳編集・叶子)