中国崑崙山の仙人(11) 豢龍人-2

【大紀元日本1月23日】

前書


本文は、私が知り合った先天道を修めた平先生(500歳)の経歴を記録したもので、文章はすべて記憶によるものである。何人かの人の記憶を統合したもの、または私と平先生の間であった途切れ途切れのいくつかの対話を元に書いたものであるため、文の繋がりがよくないと感じるところもあると思われる。私はそれらを一つに統合し、論理的な文脈を整えるため、想像を使った文字を加える場合があったが、事実を離れた記述はない。平先生との経験から、私は世の中の多くの出来事は人が思っているものとはまったく違うということが分かった。本文を読んだ後、多くの人は考え方が変わると思う。

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平先生は、龍にもいろいろな種類があって、三界六道の中の龍があれば、仏家の護法天龍や、三界に属していない龍もあると言った。六道中の龍であっても、野龍と帰位龍の2種類に分かれる。平先生の使命は、六道中の龍を管理することであり、主に帰位野龍が対象となるという。そのほか、世の中を乱す凶悪な魂を取り除き、正常な人類の空間を維持することもしているのだ。

しかし、仏家の龍など、彼の管轄の範囲内に属していない龍がある。これらの龍は、次元が彼よりも高いため、管理する資格はないという。

私が小さいころ、平先生と一緒に捕まえた「地龍」は、野龍であるかと聞くと、彼は首を縦に振って頷きながら、野龍は一般的に境界が低く、能力も比較的に小さいが、万事の中には特殊な事例もあり、野龍にも特殊な使命を持ってきているものがあるという。

私は、西洋の伝説にある火を吐く龍を思い出し、それらは何の種類の龍であるかと聞くと、彼は頭を振りながら、これらは龍ではなく、地獄の中の怪物にすぎないと言った。それらは龍と何の関係もなく、同種類の生き物ではなかったのだ。

私は、雨が降るのを思い出し、雨が降る時には、一匹の龍が雲の後ろで雨を降らせるのではないかと聞いた。平先生は笑いながら、「一匹にはとどまらないでしょう。たくさんの龍ですよ」と言った。

平先生は、雲ひとつない、とても晴れた天空に、突然黒い雲が空いっぱい広がってきて、暴雨が始まるのをよく目にするが、これらの雲はいったいどこから来たのかを知る人は誰もいないと言った。彼の話を聞くと、確かにそうだった。私も、何回も目にしたことがあるが、深く考えたことは一回もなかった。

これらの黒い雲は、実は、龍がいる空間から対応してきたものであるという。実際のところ、そこには一群の龍が集まっており、雨を降らせようとしているのだ。それが我々のこの空間に対応してくると、一群の黒い雲を形成することになり、もし雲がなければ、雨が降ることはできない。もし、この一群の龍たちが雨を降らせることをやめ、解散すると、空いっぱいの黒い雲は即散っていって、消えてしまうのだ。

龍を見た人がいると聞いたが、それはどういうことかと聞くと、上古の時、人間の空間がまだ汚染されていない時は、龍はこの人間の空間に現れることができたという。しかし、今日の人は、天目が開かれていない限り龍を見ることはできない。もし、龍が本当に人に見られ、真身の形でこの空間に下りたとしたら、その龍は人間の空間のものを食べてしまった可能性があり、体が汚染されてしまったため、再び元のところへ戻ることができず、死刑に処されるしかないという。

数年前、(※)偶然に遼寧省営口市で龍が落ちたという記事を読んだ。私はそれを思い出し、本当かと彼に聞いた。すると、彼は、当時のその龍は、彼によって死刑にされたもので、それは天意であると言った。詳細については述べることができないため、割愛することにする。

※70年前、中国遼寧省営口市で龍の遺体と見られる遺骸が発見された。その遺骸は長さ11メートルで、頭部の左右に長さ1メートルの角がついており、背骨は29体節もあった。その龍は2回現れ、一回目の時はまだ生きていたが、2回目の時は、死体で現れたと、数人の年配者が証言した。

(翻訳編集・柳小明)