食べられないけど医療に役立つ?

世界一辛い唐辛子の栽培に成功=英国

イギリス・北ウェールス地方で、世界で最も辛い唐辛子が誕生した。植物栽培の専門家、マイク・スミス(Mike Smith)さんが育てたのは、激辛種の「ドラゴン・ブレス(Dragon’s Breath)」。この唐辛子はあまりにも辛いため、人が食すると急性アレルギー反応によるショック症状を引き起こす可能性が高く、命が危険に晒されることもあるという。英紙「ザ・サン(The Sun)」が17日、伝えた。

 

世界一の激辛唐辛子の収穫に成功したマイク・スミスさん(スクリーンショット)

スミスさんはノッティンガム・トレント大学(Nottingham Trent University)の協力を得て、スコビル値(Scoville Scale/味覚の辛さカプサイシンを測る単位)が248万単位に達する唐辛子の収穫に成功。これまで、世界最高の激辛種とされたカロライナ・リーパー(スコビル値220万単位)を上回る。スミスさんは、ギネスブックに世界記録を申請中だ。

 

ギネスに申請中の激辛種ドラゴン・ブレス(スクリーンショット)

スミスさんは、一度この唐辛子を舌に載せたことがあったが、舌が焼かれるようにどんどん熱くなったため10秒くらいで吐き出したと話す。ドラゴン・ブレスの辛さは生のハバネロの20倍にもなり、実際にそれを食すると気道が焼けることによるアナフィラキシーショックを起こす可能性がある。

この唐辛子の開発に、7年間の歳月を費やしてきたスミスさん。食用には向かないが、麻酔薬の代替品になることが期待されている。

「多くの人がアレルギーにより麻酔薬が使えませんが、これは強力なので、皮膚に塗って痺れさせることができます」

スミスさんは、ドラゴン・ブレスは強力なので、特別な容器に入れて保存しているとも話している。

(翻訳編集・豊山)