6匹の子犬とともに飼い主に捨てられた母犬、鎖でフェンスつながれたところを救助される

アイルランド・ロスコモン州で飼い主に捨てられ、鎖でフェンスにつながれた母犬の写真が、世界中の愛犬家らによって拡散されている。

当時2歳のラーチャー犬は、人里離れた野原で金属製フェンスの支柱にきつくつながれていた。母犬は6匹の子犬らとともに捨てられており、生まれたばかりの子犬たちはまだ目も開いていない状態だった。彼らは食べ物も水も与えられずに放置されていた。母犬は首輪につなげられた鎖で自由を奪われていたが、子犬たちに乳を飲ませていた。

2019年11月6日、弱り切った母犬と子犬らは、アイルランドの小さな町エルフィン近くの野原で通行人によって発見された。彼はすぐに助けを呼び、7匹はアイルランド動物虐待防止協会(ISPCA)が管轄する動物病院に運ばれた。

この7匹がどれだけの期間放置されていたのかはわかっていない。デイリー・メールの取材によれば、母犬の出産直後に捨てられたのではないかと見られている。

ISPCAセンター長のヒュー・オトゥール氏は、次のようにコメントしている。「たった2歳の幼い犬を水や食料、小屋を与えずに放置する行為は、間違いなく彼女と子犬たちの命を危険にさらしました。」

「当時の降雨量や寒さを考えると、もしかしたら違う結末になっていたかもしれません。連絡をいただいたおかげで彼らを救うことができ、うれしく思っています。」

7匹は検査のためにロングフォード州のISPCA国立動物センターに運ばれた。幸いにも、母犬にも子犬らにも大きな健康上の問題はなかった。

7匹家族を受け入れることはISPCAにとって珍しいことではない。

オトゥール氏は次のように説明した。「資材は限られており、センターは常に満員です。受け入れを待つたくさんの動物たちを保護するために、民間のペットホテルを使わなければならないこともあります。責任を持って動物たちを引き取ってくださるご家庭を見つけるのも時間のかかる作業です。」

ISPCAが野原に放置された7匹の写真をFacebookに投稿すると、すぐにコメントが殺到した。あるFacebookユーザーは、「ただただ残念です。母犬が子犬たちを守ろうとしている姿は、とてもショッキングでした。」とコメントした。

別のユーザーもまた、「動物虐待に対する厳しい法律が制定されるまで、このような恐ろしい事件は今後も続くでしょう。政府は他国に倣って動物福祉法を強化するべきです。」と述べた。

イギリスでは飼い犬にマイクロチップを装着することが法律で義務化されている。しかし、エミー・ルーと名付けられたこの母犬はマイクロチップを装着しておらず、飼い主を見つけ出すことはできなかった。

子犬はそれぞれビリーレイ、ディクシー、ドリー、ドッティ、ジューン、パッツィーと名付けられ、里親に出すのに十分な年齢になる2020年1月まではISPCAセンターで暮らす予定だ。

ISPCAは、望まれない動物たちの数を減らすため、飼い主らにペットの去勢手術を受けるよう呼びかけ続けている。

母犬エミー・ルーと子犬たちにとって、11月の寒空の下、アイルランドの田舎町で通行人に発見されたことはとても運が良かった。この先もずっと、彼らに幸運が訪れることだろう。

 

(大紀元日本ウェブ編集部)