大紀元時報

恐ろしい疫病にかからない人とは

2020年02月25日 16時11分
イメージ写真。(王嘉益 / 大紀元)
イメージ写真。(王嘉益 / 大紀元)

歴史上で起きた数多くの疫病は、悲惨な結果をもたらし、人々に死の恐怖を与えました。しかしその中でも無事に生き延びた人がいます。

親孝行な訾汝道(じじょとう)

 

元の時代に、德州市齊河県(現在の山東省の一部)に訾汝道という娘がいました。母の高氏治は厳格だったが、訾汝道は礼儀正しくそばで献身し、母が病気の時も昼夜離れずに看病しました。

ある日、母は娘にこう言いました。「普段から親孝行なお前さんには、何の貯蓄もない。私がいなくなる前に、この金銀財宝を他の兄弟に取られないよう、しまっておきなさい。」

訾汝道は泣きながら答えました。「両親は苦しい中、家業を切り盛りし、今では家・田畑・家畜があります。あなた方の恩に報いていないのに、どうして贈り物を受け取り、親不孝ができましょうか?」

母が亡くなり、訾汝道は悲しみに暮れ、喪中は酒と肉を口にしませんでした。

訾汝道もまた兄弟思いでした。母の死後、良質な田畑や家は兄弟に譲り、早くに亡くなった二人の弟の子供を養いました。村の貧しい人にも自分の田畑を分けました。

ある年、酷い疫病が発生しました。訾汝道は、完治した人が発汗作用のある瓜を食べたと聞き、感染することを恐れずに、米と瓜を買い全ての家に送ったり、亡くなった人には安らかに眠れるよう棺を送りました。こうしてでも、訾汝道は疫病にかからなかったので、人々は驚きました。

捨て身になって看病した瘐兗(ゆえん)

晋王朝のある年に、瘐兗の故郷で疫病が発生しました。二人の兄は亡くなり、もう一人の兄は重病でした。家族は感染しないために家を出、瘐兗だけが兄の看病をしました。十日後、村の疫病は収まり、家族が家に帰ると不思議なことに、兄は回復し、瘐兗は全く感染していなかったのです。

年長者たちは感嘆して言いました。「歳(とし)寒くして、然(しか)る後に松柏(しょうはく)の彫(しぼ)むに後(おく)るるを知るなり (危難の時にはじめて人の真価がわかるものである)この子の人格は敬服に値する」

③古代ローマ:感染者と抱擁しても無事だった人

西暦541~591年の間、ローマ帝国では4回もの恐ろしいペストが発生しました。歴史書にこんな記載があります。「ある人は頭部から始まる。目が充血し、顏と喉が腫れ、バタリと倒れる。ある人は内臓が飛び出す。ある人はそけい部から膿が噴き出し、高熱を引き起こして、2,3日以内に死んでしまう。」

街頭には、裂けたり腐敗した死体があちこちにあり、埋葬する人がいなく、全ての人にいっそう恐怖を与えました。死体は腹が膨れ上がったり、真っ赤な目をして、大きな口を開けたまま膿が流出し、腕を垂直に上げている者もいました。

コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)の死亡者数は計り知れません。政府は早くも埋葬地が足りなくなり、積み上げられた死体は、町全体を死臭でいっぱいにさせました。ある時は、おしゃべりしている人が、互いに揺れ始め倒れたり、工芸品を作っている最中に、突然倒れる人もいました。

こんな中でもペストとは無縁な人たちがいました。歴史書の記載には「感染者の家族と一緒に住んでいたり、さらには子供と両親が亡くなり、自分も一緒に感染して死のうと思い死者と抱擁しても、その病気は願いを無視するかのように、彼らは健在だった。」とあります。

なぜ彼らは疫病に侵されなかったのか?

次の宋王朝の一つのお話で答えがわかるでしょう。浙江省縉雲県の枢密院の副長官、管師仁は学生時に、年の初めに早く家を出たところ、背が高く顔つきが凶悪な何人かの鬼に出会いこう言われました。「我々瘟鬼は元旦に人間界で疫病をまき散らす。お前の家は大丈夫だ。」

管師仁は不思議に思い、鬼に理由を聞きました。「疫病を免れる者は、三代前の先祖が徳を積み善行を行った者、又はこれから一族が繁栄する者、又は牛肉を食べない者。一つでもあれば、瘟鬼はその一家に侵入できない。」管師仁の一家は先祖の善行によるものであり、悪行は止めに入り、善行は褒め称える事をしていました。その一年は疫病が流行したものの、管師仁の一家は息災に過ごしました。

南宋の道士、路時中は疫病の原因をこう論述した。「末期の今、人情は薄く、人心は壊れ、五情が入り乱れてる」なので瘟神が家に上がるのにも目的があります。

聖書の中でヨハネはこう記している。「私たちの筆を揃えて、後世に伝えなければならない。天が罰を与えるのは、私たちの罪の一部分にすぎない。今の私たちの悪行が後世の人に恐ろしい災いをもたらす。私たちのせいで不運な罰を受けた人々は、より賢明になり、将来、天の怒りと苦境から切り抜けれる。」

つまり疫病が発生する根本の原因は、人心が堕落し、道徳に欠けたことです。徳を重んじ善行を積むことで、災難を乗り切る機会があります。

※參考資料:

1. 《元史》巻197;元について書かれた歴史書

2. 《夷堅志(いけんし)》;中国南宋の洪邁が編纂した志怪小説集

3. 《斬瘟斷疫品》;路時中が人の病について解説したもの

4. 《晉書(しんじょ)》;晋王朝(西晋・東晋)について書かれた歴史書

(翻訳・淳萌)

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