医食同源

免疫力を強くする5種の食物 

風邪やインフルエンザの季節に限らず、免疫力を高めるため日常的にサプリメントを摂取している人も少なくないと思います。しかし、人間の免疫力を適切に保つ最善の方法は、普段の食事のなかに栄養価のすぐれた食べ物を加えることです。

免疫力を高める食物とは、各種ビタミンが豊富で、体に不可欠なミネラルや抗酸化物質が適度に含まれている食物を指します。これらを日常の食事に積極的に取り入れるとともに、十分な睡眠と適度な運動を組み合わせた生活習慣を維持すれば、免疫力が高められ、病原菌やウイルスの感染予防に役立ちます。

そこで今日は、免疫力アップに役立つ、入手しやすい5つの食材をご紹介します。

まずは卵。日本では鶏卵やウズラ卵が多く食用にされますが、ここでは魚卵以外の、家禽類の卵とお考えください。世界中で、多くの人が毎日卵を食べています。ゆで玉子、玉子焼き、または各種の卵で作った食品です。卵は、タンパク質やトリプトファンなど栄養豊富である上、安価で入手しやすく、調理方法もたくさんありますので、非常に便利な食材です。

タンパク質を多く含む食品には、たいていトリプトファンが含まれています。(Shutterstock)

次に挙げるのは、ピーマン(含パプリカ)です。ピーマンが複数の鮮やかな色を持っているのには理由があります。それはピーマンが病気に強い抗酸化物質を豊富に含んでいるからです。ピーマンには、βカロチンなどの抗酸化物質が多く含まれているだけでなく、ビタミンCが豊富で、同量のオレンジよりもビタミンCの含有量は上回っています。

 

パプリカ。(Kai Pilger /CC/Pixabay)

次はニンニクです。台湾の専門誌『食品科學與生物技術』に掲載された研究によると、ニンニクにはアリシン(抗酸化剤)が含まれており、免疫系の強化に役立つとのこと。

ニンニクは辛味がつよく、解毒作用があります。胃に活力を与え、含有するアリシンは非常に強い殺菌力を有します。

ニンニクに含まれるアリシンは、非常に強い殺菌力を有します。(Shutterstock)

4つ目は、ヒマワリの種。日本ではあまりなじみのない食品ですが、中国やアメリカではよく食べられています。香ばしく炒ったヒマワリの種は、お茶のおつまみとして最適である上、炎症を抑える不飽和脂肪や、損傷した細胞を修復するのに有効なビタミンE (強力な抗酸化物質)が豊富に含まれています。

5つ目に挙げるのは、ケフィアです。牛乳を原料とする発酵食品ですが、ヨーグルトが乳酸菌だけで発酵させるのに対して、ケフィアは乳酸菌と酵母が共生発酵したものである点が異なっています。ケフィアはプロバイオティクス、つまり「人体に良い影響を与える善玉菌が豊富な食品」の一つです。善玉菌は腸内の消化を助けるだけでなく、免疫力をアップさせることにより、感染症予防に役立つことが知られています。

ヒマワリの種やケフィアも、今では日本でも入手できるようになっています。まずは食生活の改善から、コロナウイルスに負けない体づくりを始めてみませんか。

(翻訳編集・鳥飼聡)