250万分の1の出生率 頭部結合双生児の分離手術が成功

「最も稀な結合双生児」として頭部が結合して生まれた双生児の分離手術が無事に完了しました。

南アフリカのケープタウンに住む幸運な母親、ントムビカイセ・タイハリシ(Ntombikayise Tyhalisi)さん(31歳)は、赤ちゃんと一緒に家に帰れることに大喜びしています。

西ケープ州保健局がエポック・タイムズ紙に提供した情報によると、タイハリシさんは声明の中で「私は大喜びしている。両腕に一人ずつの子供を抱いて帰れるとは思っていなかった」と語りました。

ントムビカイセ・タイハリシさんと彼女の赤ちゃん、シフォセツちゃんとアマールちゃん(Western Cape Government Health)

シフォセツ(Siphosethu)とアマール(Amarhle)と名付けられた赤ちゃんは、東ケープ州で生まれました。

西ケープ州政府の発表によると、生後4日目の2月、双生児はサハラ以南のアフリカで唯一の小児神経外科専門病院である西ケープ州の赤十字戦争記念小児病院(RCWMCH)で分離手術を受けました。

医学的に頭蓋結合双生児として知られている女児のまれな結合を分離するには、麻酔医、神経外科医、形成外科医、看護師など、それぞれの赤ちゃんに対応した外科チームを編成する必要がありました。

RCWMCHの小児神経外科の責任者であるトニー・フィガジ教授は、「これは結合双生児の中でも最も珍しい形態」であり、また、250万件の出生あたりに1組の割合で、頭部結合双生児が生まれるが、その半数は死産であると述べました。

(Western Cape Government Health)

フィガジ氏は声明の中で、「今回のケースでは、幸運なことに、脳組織の共有や、双子の間を行き来する主要な血管はなかった」と述べました。

RCWMCHの形成外科責任者であるサーレハ・アダムズ(Saleigh Adams)教授は、声明の中で、少なくとも6時間の手術を想定して精鋭チームを準備していたが、分離には1時間半しかかからなかったと述べました。

アダムズ教授はさらに、「これは双生児の回復に大きなプラスになる」と付け加えました。

(Western Cape Government Health)

タイハリシさんは結合双生児を予想していなかったそうです。

「とても怖がらせられた。看護師たちも出産時にショックを受けた。赤ちゃんの向きが悪かっただけだと言われた」」と子供4人の母親は言いました。

タイハリシさんは、陣痛中に押したいという気持ちを感じなかったため、帝王切開を希望し、赤ちゃんは手術で出産したと語りました。

彼女は、「私は赤ちゃんの名前を2つではなく、1つしか考えていなかった」と述べました。

(Western Cape Government Health)

タイハリシさんは、2人の女児を抱いて、家に帰ることを楽しみにしています。

 

そして何よりも、シフォセツちゃんとアマールちゃんを2人の上の娘(ボンケ(Bonke)という名の幼児とエサンドワ(Ethandwa)

という名の8歳の娘)に紹介するのが一番の楽しみだそうです。

「分離された後の赤ちゃんの写真を送っていないので、きっと喜んでくれると思う」と彼女は語りました。

 

(Western Cape Government Health)

分離後、赤ちゃんを抱っこしたり、お風呂に入れたりするのは、楽になったとタイハリシさんは言いました。今までは看護師さんが手伝ってくれていたが、家では妹さんがサポートしてくれるそうです。 

双生児の個性は、すでに発揮していると、タイハリシさんは言いました。 

「気まぐれなのはシフォセツである。夜になると泣いてばかりで眠れない。アマールはずっと元気で、私を困らせることはないだろうと思う」と彼女は語りました。

 

5月11日、西ケープ州政府保健局は、双生児の驚異的な手術の後、最適な治癒を確保するためのフォローアップケアプランを実施し、赤ちゃんと母親の状態は良好であると発表しました。

(翻訳 小蓮)