米国では成人の3分の1が「糖尿病予備軍」と言われています。しかし自分では、ほとんど気づいていないのが実情です。(Shutterstock)

糖尿病へ進まないために「今日から始める5つの対策」

「あなたは2型糖尿病です」という診断に至らなくても、すでに血糖値が正常値より高い状態を「糖尿病予備軍」と呼んでいます。

気づかないことが「最大のリスク」

この段階では目立った症状がないため、自分では気づかない人が多いのですが、実はすでに健康問題に深刻な影が差しているのです。

米疾病予防管理センター(CDC)は、「この糖尿病予備軍がそのまま進行して2型糖尿病、あるいは心臓病脳卒中に至るリスクは高い」と警告しています。

米国では「成人の3分の1、約8800万人が糖尿病予備軍である」と言われています。

リスク因子は、2型糖尿病のそれとほぼ同じであり、「肥満または体重過多であること」「45歳以上であること」「親族に2型糖尿病の親または兄弟姉妹がいること」「運動を行う機会が週3回以下であること」「妊娠糖尿病を経験し、体重9ポンド(約4キロ)を超える新生児を産んでいること」などがあります。

糖尿病予備軍と診断された人、またはそれ以上の健康リスクがある人は、特に体調管理に注意する必要があります。

そのままの食事や生活習慣を続けると2型糖尿病に進みやすく、最終的にはその合併症である腎不全、失明、神経損傷、下肢切断などの深刻な事態を招くことにもなります。

「まだ間に合う」今日から始めたい5つの方法

ただし良いニュースもあります。
手遅れにならないうちに生活習慣を改善することで、予備軍の人が「糖尿病正規軍」に入隊するのを防ぐことができる、ということです。

以下は、その具体的な5つの方法です。

1、ビタミンDの補給
ビタミンDは、骨、筋肉、神経など、さまざまな体の部位の健康と密接に関連しています。

それだけでなく、体の免疫系が細菌やウイルスに対抗する上でも、ビタミンDは重要な補助的役割を果たします。

2型糖尿病の予防のためビタミンDを補給するには、サプリメントを服用する方法もありますが、人は日光を十分に浴びることにより、ビタミンDを体内で合成できるのです。

2、運動する
運動には多くの利点があります。
長時間のデスクワークにたずさわる人、特に糖尿病予備軍の人は、意識的に運動の時間を設けて、努めて体を動かすようにしてください。

米国保健福祉省は、「週に5回。1回あたり30分歩く」あるいは「1週間に1回、75分間のややハードな運動を行う」ことは、成人が健康を維持するのに必要な運動量であると提案しています。

研究によると、このような運動を取り入れて生活すれば、2型糖尿病のリスクを58%減らすことができると言います。

3、コエンザイムQ 10の補充
コエンザイムQ 10は、体内で自然に生成されるビタミン抗酸化剤の一種であり、細胞の成長にエネルギーを提供する物質です。

糖尿病の予防に関して付言すると、インスリンの感受性を低下させるインスリン抵抗性に対して、コエンザイムQ 10はその改善効果が認められるのです。

体内で生成されるコエンザイムQ 10は加齢とともに減少するため、適切な補給が必要となります。肉、魚、ナッツ類から摂取できるほか、市販のサプリメントからも摂取できます。

4、クルクミンの補充
クルクミンは、近年広く研究されているハーブの一種です。

米国の学術誌『Diabetes Care(糖尿病ケア)』に掲載された研究によると、クルクミンが2型糖尿病の予防および治療に応用できることを示しています。

研究者は被験者をランダムに2グループに分け、片方はクルクミンを服用し、もう片方はプラセボ(試験用偽薬)を服用するようにしました。

9カ月後、プラセボ群の被験者のうち16.4%が2型糖尿病と診断されたのに対し、クルクミン群の被験者は一人も糖尿病と診断されませんでした。

5、ヨガのエクササイズをする
現代の科学は、ヨガのエクササイズが健康に多くの利点があることを証明しています。

米国でも流行しているこの古いスポーツは、研究により、多くの疾病を緩和することに役立つとともに、糖尿病の予防と治療にも効果があることが示されています。

(文・GreenMedInfo/翻訳編集・鳥飼聡)